スーパーの前で買い物客に投票を呼び掛ける候補者=高崎市で
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統一地方選の前半戦として舌戦が続く県議選は七日、投開票される。無投票となった六選挙区を除く十二選挙区で計五十七人が四十二議席を争っている。最大会派の自民は夏の知事選にくら替えした山本一太参院議員と県連の幹部たちが対立した問題を、旧民主系の第二会派「リベラル群馬」は立憲民主と国民民主に分かれた問題を、それぞれ背景に抱えながら終盤を迎えた。 (菅原洋)
県選挙管理委員会によると、五十七人の内訳は現職三十五人、新人二十一人、元職一人。党派・会派別では、自民二十五人、公明、共産、立憲民主が各三人となる。
夏の参院選群馬選挙区で自民公認だった山本議員は昨年末、知事選に立候補を表明。しかし、大沢正明知事や県連幹部に事前に相談がなく、幹部たちと対立する事態となった。
その後に大沢知事が引退を表明し、山本議員も続投していた県連会長を退き、対立は表面上は収まった。ただ、この対立により、自民現職の中で「山本派」と「非山本派」が生まれたような状況にある。
選挙戦では、山本議員は知事選へのアピールも兼ね、候補者の出陣式や決起集会、事務所などを連日精力的に回っている。
応援を受けた現職は「山本議員は知名度が高いのでありがたい。県連幹部には、騒動を起こした責任を取ってもらわないと」と指摘。非山本派とみられる別候補の選対関係者は「山本議員が来ても来なくても、それほど影響はない」と平静を装う。
一方「リベラル群馬」では、六人のうち、一人が引退し、二人が立憲民主公認となり、残る三人は無所属で出馬。無所属三人のうち、国民民主所属の一人は同党から推薦を受け、残る二人は国民民主と立憲民主から、それぞれ推薦を受けるという複雑な状況だ。国民民主の公認がない背景には、同党の支持率低迷があるとみられる。
ある現職は「(支持母体の)連合群馬に所属する各労働組合も、立憲民主側と、国民民主側に分かれている」と支持への不安をのぞかせた。
残る党派では、公明が現有する三議席の維持を図り、現有が二議席の共産は三議席を目指している。
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