十六日に告示された十三町村議選のうち吉岡町、長野原町、邑楽町、上野村、川場村の五町村議選が無投票になった。立候補者からは村議のなり手不足や、議員の固定化など懸念の声が上がる。
定数一〇の川場村議選は十人が立候補し無投票での当選が決まった。
「今年で引退しようと数人に出馬を打診したが断られ、後継者が見つからなかった」。現職で立候補した飯塚貞次さん(68)は話す。「若い人は仕事が忙しく議員のかけ持ちは厳しい。月十五万円の議員報酬だけで生活するのも無理だろう」
後継者不足は深刻だが、地区の声が届かなくなることなどから定数削減に対しては否定的だ。飯塚さんは「村の活性化には若い人の意見が必要。議員報酬を手厚くする必要もあると思う」と語る。
現職の黒田まり子さん(66)は「無投票では村民の考えを反映できず、同じ村議が固定してしまうのはどうかと思う」と話す。「議会で年齢や性別の多様性を確保する必要がある」と指摘する。川場村は前々回(二〇一一年)、前回(一五年)とも定数一〇に対し十一人が出馬し選挙戦になった。 (市川勘太郎)
この記事を印刷する