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知事選 候補者の横顔

 二十一日告示された知事選に、共に無所属で、三選を目指す現職の黒岩祐治さん(64)=自民、国民民主、公明推薦=と新人の市民団体代表岸牧子さん(62)=共産推薦=が立候補した。二人の横顔を紹介する。 (志村彰太)

(届け出順)

◇黒岩祐治(くろいわ・ゆうじ)さん(64)無現<2>=自国公

 寝ても覚めても県政思う

 「初当選の八年前よりも今の方が気力、体力がある」。三選出馬を決めるのに迷いはなかった。これまでアジアの新興国との関係構築や、病気になる前から対策を取る「未病改善」といった時流を捉えた政策を打ち出してきた。一方、太陽光発電の普及などは「まだまだ不十分なものもある。次の四年で完成形に近づけたい」と語る。

 二〇一一年に初出馬の誘いを受けた際、神奈川に全くゆかりがなく、妻の反対もあってためらった。そこに、東日本大震災が発生。「いのち」をテーマに取材してきた民放社員時代の思いが去来し、「今度は神奈川九百万人の命を守るのが仕事だ」と決心した。

 今では起床直後に斬新なアイデアを思い付くなど、「寝ても覚めても県政を考えている」。八年前より県職員の仕事のスピード感も増したと感じ、総仕上げへの準備は整っている。

 二期目の途中に孫が二人生まれ、私生活も充実。ランニング後に、芝生の上に寝て雲を眺めると癒やされる。体重が減らないのが悩みだが、好物の博多とんこつラーメンはやめられず、今年ジム通いを始めた。「五キロ痩せたい」と願っている。

◇岸牧子(きし・まきこ)さん(62)無新=共

 憲法学び市民運動目覚め

 憲法の改定を目指す現政権や、「教育、福祉関係予算が少ない」県の状況を見て「自治体として改憲反対を明確に示し、暮らしに予算を使い、誰も取り残さない社会をつくりたい」と出馬した。家族に決意を伝えると、最初は「他に候補がいないから、だまされているんじゃないの」と心配されたが、今では家事と犬の散歩を引き受けるなど側面支援してくれている。

 湯河原町生まれ。箱根町立中の美術教諭を経て「不便なところで暮らしたい」と剣岳(富山県)の山小屋で四年間、働いた。結婚を機に二十七歳で横須賀市に転居し、親子で舞台芸術を鑑賞する団体の役員を二十二年務めた。

 団体で開いた憲法の学習会を機に市民運動に目覚め、二〇〇五年に「横須賀市民九条の会」を結成。「家族より一緒にいる時間が長い」という団体の仲間とは強固な信頼関係で結ばれ、選挙でも支援を得る。

 夫、長男、長女、次男、孫の五人と、生後四カ月のゴールデンレトリバーと暮らす。趣味は藍染め。独特の臭いの染料は、家族に「外に出して」と言われても、「藍子ちゃん」と呼んで室内で大切に手入れしている。

 

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