◆本村賢太郎(もとむら・けんたろう)さん(48)無新
顔が見える市長目指す
中央区の選挙事務所で第一声を上げた本村さんは、県議や衆院議員などを務めた自身の経歴に触れ「これまでの経験を全てぶつけ、七十二万市民の先頭に立って、開かれた相模原市を実現していきたい」と語った。
第一に「顔が見える市長を目指す」と訴え、市長室の扉を無くし、いつでも市民が会える環境を整えると約束。市民との対話を重視する姿勢を示した。
続いて、米軍相模総合補給廠の返還地の活用法を例に「大型開発を進める前に、私たちがやらなければならないことは、子育てや教育、シニア世代の医療、介護の支援だ」と強調。「住みやすく、人々に選んでもらえる街をつくる」と決意を述べた。
また、「開かれた市政を形にするため、どの政党、団体からも推薦を受けていない」と説明し、「世代交代を進める」と誓った。 (曽田晋太郎)
<略歴>(元)衆院議員・県議・衆院議員秘書▽青山学院大
◆宮崎雄一郎(みやざき・ゆういちろう)さん(52)無新
日航再建の経験生かす
宮崎さんは中央区の相模原駅前で第一声に臨み、行財政改革の必要性を重点的に訴えた。「市議を四年務め、こんなに財政が厳しいとは思わなかった。多額の借金を抱えながら、大きな事業やハコモノをやろうとしている」と現市政を批判した。
在職中に経営破綻した日本航空を例に「市も当時の日航と似ている。本業と違う大規模事業を多くやり、誰も責任を取らない。市の責任は民間より重い」と指摘。「日航再建に尽力した経験を生かし、相模原を変えていける。情報公開し、納得のいくお金の使い方をしよう」と呼び掛けた。
途中、大学生たちと手を広げて飛び立つようなしぐさの演出も。「しがらみも政党も団体もないからこそ、改革できる。方向性を変えていくので私の『飛行機』に乗ってください。目的地は最も幸せな最高の町です」と結んだ。(西岡聖雄)
◆加山俊夫(かやま・としお)さん(74)無現<3>
大きく発展する都市に
緑区の橋本駅前で第一声に臨んだ加山さんは「国内の人口が減少し、少子高齢化が進む中、相模原が大きく発展するか、埋没するかを選ぶ選挙だ」と切り出した。
「百四十三の企業を市内に誘致、一万人を超える雇用を創出した」と三期十二年の実績を強調し、「未来を担う市民が夢や希望、誇りを持てる街づくりに徹する」と述べた。また同駅には、二〇二七年にリニア中央新幹線の新駅が開業予定で「中心地がなく知名度が低いといわれてきたが、日本を代表する都市として発展するチャンスが巡ってきた」と語った。
新人三候補については「政策的な話を発表していない。市の取り組みを止めるような、まやかしの声だ」と批判。「リニアなどのビッグプロジェクトを生かして、発展を続ける都市になるよう頑張りたい」と支持を求めた。(鈴木弘人)
◆八木大二郎(やぎ・だいじろう)さん(55)無新
交通インフラの整備を
中央区の選挙事務所近くで第一声を上げた八木さんは「この十二年で市の財政状況は最悪になった。長期多選を今こそ、市民の総力で止めなければいけない」と主張。現市長の三期にわたる市政運営を強く批判した。
美術館の二館建設や市役所の相模原駅前への移転の計画について「必要と思えない」「誰が喜ぶのか」と反対。「現市長は公共施設の使用料を値上げする一方、自らのボーナスをアップさせている。財政構造改革を成し遂げるには、新しい血を入れて市政を検証すること」と語気を強めた。
そして「超高齢化社会に必要なのは交通インフラの整備」と、細い道にも入れる小型バスを市内くまなく走らせる構想を提案。子育て環境充実のための保育士の待遇改善、中学校給食の共同調理場方式導入、給食費の段階的な無料化を進める考えを掲げた。 (吉岡潤)
<略歴>(元)県議・市議・城山町長・町議・町職員▽明大院
この記事を印刷する