知事選で当選確実となり、支援者と「笑い三唱」をする黒岩祐治さん(左端)=横浜市中区で
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統一地方選の前半戦は七日投開票され、知事選は無所属現職の黒岩祐治さん(64)=自民、国民民主、公明推薦=が同新人の岸牧子さん(62)=共産推薦=を破り、三選を果たした。相模原市長選は無所属新人の元衆院議員本村賢太郎さん(48)が同現職で四選を狙った加山俊夫さん(74)ら三人を圧倒して初当選した。知事選の投票率は過去最低の40・28%、相模原市長選も48・91%にとどまった。 (統一地方選取材班)
「新しいステージが始まる。笑いにあふれた百歳時代をつくっていきたい」。現職で元キャスターという圧倒的な知名度を誇る黒岩さんは、早々に当選確実の報を受けた。午後八時すぎに横浜市中区の選挙事務所に笑顔で現れ、大勢の支援者から拍手で迎えられ、勝利の第一声を上げた。
カジノ反対などの政策合意を巡って行き違いがあった立憲民主からの推薦は得なかったものの、自民、国民民主、公明が支援した。 「オール与党体制」を強調した前回と異なり、今回は各党幹部や著名人の応援を要請しなかった。対照的に、通行人に抱えている課題を聞いたり、五人程度の懇親会を開いたりするなど触れ合いを大切にした。「選挙戦を取材の機会と位置付ける型破りな選挙」(陣営)は街宣車で演説するよりも有権者との距離を縮め、支持につなげていった。
一方、得票数は目標としていた前回二百十九万票を上回ったものの、投票率は過去最低だった。選挙戦で演説する機会が少なかったこともあり、政策が十分に有権者に伝わったとは言い難い。黒岩さんは「力が及ばないところがあった。原点に立ち戻り、謙虚な気持ちで臨みたい」と気を引き締めた。
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