9選を果たし、支援者と握手する雨笠裕治さん(左)=麻生区で
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川崎市議選(定数六〇)の開票作業は八日未明も続き、当選者が続々と決まった。九選を果たした麻生区の雨笠裕治さん(国民)は区内の選挙事務所で当選確実を知り「九回目の重みを感じます」と話し、支援者らと握手して喜んだ。当日有権者数は、百二十一万二千四十五人。雨笠さんは「他党への票の流れが良く、自分としては厳しい結果になった」と選挙結果を振り返り、今後の四年間は「自分が訴えてきた、横浜市営地下鉄の新百合ケ丘駅延伸によるまちづくりを進めていく。粛々と仕事をしていきます」と話した。
川崎区で七回目の当選を決めた自民現職の嶋崎嘉夫さんは八日午前零時すぎ、同区大師本町の町内会館に集まった支援者約三十人と万歳し、喜びを分かち合った。嶋崎さんは「気を引き締めて初心を忘れず、暮らしに関わる諸課題の解決に向けて全力を傾けたい」と語った。
市議会最大勢力の自民は、一昨年秋の市長選で福田紀彦市長を支援し、協調路線にかじを切った。市議選では、現職十六人と新人四人を擁立。現行の七区制になった一九八二年以降最多の二十人当選を狙ったが、麻生区で自民現職の老沼純さんが落選するなど、かなわなかった。
現職と新人を合わせ、立民は九人、国民は五人、共産は十二人を立てて上積みを図った。維新と希望はそれぞれ新人一人を擁立した。世代交代を狙ったネットからは新人一人が立候補した。諸派では新人計三人が立候補。無所属は現職、元職、新人計十八人が出馬した。選挙権年齢が十八歳以上となってから初の市議選で、若者の投票行動なども注目される選挙となった。
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