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南足柄市長選 立候補者の横顔

 21日投開票の南足柄市長選にはいずれも無所属で、3選を目指す現職加藤修平さん(70)、新人の元市議星崎健次さん(46)、同不動産投資業諏訪部均さん(56)が立候補している。3人の横顔を紹介する。 (西岡聖雄)

(届け出順)

◆学校エアコン設置に奔走

 加藤修平(かとう・しゅうへい)さん(70) 無現<2>=自公

 最も尊敬する人物に他界した母を挙げる。「夜は最後に風呂に入り、朝から農作業をして育ててくれた」と話す。

 働く母親の負担を減らそうと学童保育を今春、公設化。各小学校の保護者会が担う運営を社会福祉法人に委託した。ある母親から「涙が出るほどうれしい」と言われ、胸が熱くなった。

 市町村長らでつくる全国公立学校施設整備期成会の副会長に就任した昨年五月から、会長の津市長らとエアコン設置の補正予算獲得に奔走した。都内の衆参議員会館や与党の本部、省庁を回る時は朝五時に出発。約束の一時間前には到着し熱意を伝えた。予想以上に予算がつき「全国の学校で熱中症を防げる」と喜ぶ。

 信条は「毛細血管に血の通う行政」。小中学校の卒業式では必ず「努力はうそをつかない」と児童生徒を励まし、自身にも言い聞かせている。

◆市議時代は提案型を貫く

 星崎健次(ほしざき・けんじ)さん(46) 無新

 「小田原市との合併協議で、市民の67%が望んだ住民投票をせず、協議を打ち切った政治判断を許せない」と出馬を決めた。

 小学生の時は、地元のサッカーチームに所属。社会人になって十年ほど、このチームのコーチを務めた。「試合をする市の運動公園の使い勝手が悪く、なんでこんな造り方なのか」と疑問視。「若者がいない市議会では市の事業をチェックできない」と三十四歳で市議選に出馬、初当選した。

 三期十二年の市議時代、一般質問は毎回、提案型を貫いた。災害時に生活情報を伝える地域FMの放送など幾つかの提案は実現。人脈で市内の駅前へ医療機関を誘致した実績も持つ。

 県西地域を拠点とするフットサルクラブの後援会副会長。ボランティアで試合会場の設営などをするほか、月に一回は自らもプレーした後、自宅に仲間を招きバーベキューを楽しむ。

◆市政改革は目標より義務

 諏訪部均(すわべ・ひとし)さん(56) 無新

 後援会はなく、選挙活動もしない。「街頭演説は騒音、ポスター掲示は美観を損ねる」と説明する。市職員増員などを公約し、学校への新規エアコン設置には反対の立場だ。

 一年半前に急死した父は元同市議。子どもの頃は議会事務局で遊び、議員の野球大会の練習に行くなど政治家は身近な存在だった。高校時代、父と同伴した会食で「息子を最低官僚、できれば代議士にしたい」と知人に紹介された言葉がずっと心に残っている。

 市職員を十二年近く務め税務や水道行政に携わった。退職後、警備会社や旅館で働いて経理などを学んだ後、不動産投資業を営む。

 好きな言葉は、フランス語の「ノブレスオブリージュ」(高い地位の人は相応の社会的責任を負う)。「市長の後は代議士、総理大臣を目指す」と公言。「市政改革は、目標というより義務」と信じている。

 

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