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大阪ダブル選、争点は 「都構想」の維新VS反対派

 全国的に注目される大阪府知事、大阪市長の「ダブル選」は、地域政党・大阪維新の会と反維新勢力が対決する構図となっています。最大の争点は、大阪維新が掲げる「大阪都構想」の是非。七日の投開票を前に、選挙の焦点をおさらいしました。 (横井武昭)

 Q 大阪都構想とは。

 A 大阪府と大阪市で事業が重なる二重行政を解消するため、同市をなくして東京二十三区のような特別区に再編する制度改革です。二〇一五年五月に住民投票が行われ、僅差で否決されましたが、同年十一月の府知事、市長のダブル選で大阪維新が勝利し、議論が再開しました。

 Q 今回はどんな経緯でまたダブル選になったのですか。

 A 住民投票を目指す大阪維新が、公明党に協力を求めたものの決裂し、「民意を問いたい」と選挙に持ち込みました。大阪維新代表で府知事だった松井一郎氏と、政調会長で大阪市長だった吉村洋文氏が任期途中で辞職し、府知事・市長の立場を入れ替えて出馬する異例の策に出たのです。

 Q どうして立場を入れ替えるのですか。

 A 辞職した首長が、後任を選ぶ選挙に自ら立候補して当選しても、残り任期しか務められません。別の自治体の首長選で勝てば、丸四年の任期が得られるためです。

 Q 反維新側は、だれを擁立したのですか。

 A 都構想に反対する自民党は、元副知事の小西禎一(ただかず)氏を知事選に擁立。小西氏は、松井氏と前任知事の橋下徹氏に仕えた元側近ですが、都構想は大阪の成長につながらないと訴えています。市長選では、自民は都構想反対の旗手だった元大阪市議の柳本顕氏を擁立しました。

 Q ほかの党の動きは。

 A 前回自主投票だった公明党は小西氏らを府本部として推薦しました。立憲民主党府連や共産党府委員会も自主支援しています。

 Q 大阪維新が府知事選と市長選を制すれば、住民投票は実現しますか。

 A 大阪市では府議選と市議選もあり、計四選挙が実施されます。維新が他党の協力なしに住民投票を実施するには知事選と市長選で勝つだけでなく、両議員選でも単独過半数を取る必要があります。

 

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