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<大人って…>10代の投票率どうなる 前回は49.89%で全国8位

2019年7月19日 紙面から

投票用紙を渡す手順を確認する高校生=千葉市中央コミュニティセンターで

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 二〇一六年に選挙権年齢が十八歳以上に引き下げられてから、二回目の参院選投開票を二十一日に迎える。県内の十代の投票率は、一六年参院選は49・89%で全国八位だったが、一七年衆院選は39・56%で全国二十三位と下落した。専門家は、若者の投票離れに「世の中を変えられると信じる若者が育つことが重要」と話す。(黒籔香織)

 今月十四日、千葉市中央コミュニティセンターに市内の五高校の生徒五十八人が、市選管職員から、投開票日に臨時職員として携わる選挙事務の説明を受けた。

 今回、初めて投票する市立稲毛高三年の田雑(たぞう)有希菜さん(18)は「小学生のときから若者の投票率が低いと言われているので、『じゃあ私は行こう』と思う」と話す。同世代の低投票率に「選挙の話は学校では話題に挙げにくいからかな」と推測する。

 県内の投票率は全世代で低い傾向にある。三年前の参院選は52・02%で全国三十五位。一七年衆院選は49・89%で全国四十四位。県選管は大型商業施設内の期日前投票所を増やしたほか、ユーチューブやツイッター、インスタグラムで投票日を周知するなどして投票率アップを目指す。

 若者への働き掛けが重要だと指摘するのは、千葉大大学院社会科学研究院の倉阪秀史教授(環境政策)。三年前と今年五月、法政経学部一年生(約三百三十人)にアンケートを実施。いずれも、社会の役に立ちたいと思う学生ほど投票に行く傾向が高いとの結果が出た。一方、政治に不満を抱いていても投票行動につながらないとの傾向もあり、「自分の行動で社会を変えられる実感を持てないと、若者の投票率は上がらない」と話す。 

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