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千葉

比例代表 立民、自民の6割弱 国民との共闘に課題

2019年7月23日 紙面から

 二十一日投開票された参院選は、千葉選挙区で自民二人と立民一人の現職が議席を維持した。県内の比例代表得票は、自民が公明へ票を振り向けたため、前回二〇一六年より約十五万票減らしたが、他党を大きく離して一位。立民は、自民の六割弱にとどまった。

 各党の県連トップが二十二日、県庁で記者会見し、参院選の戦いを総括した。

 自民県連の渡辺博道会長は「二議席を確保し、ほっとしている」としたが、一、二番での当選とはならなかった。選挙区で共産候補と議席を争った要因を「今回は野党の候補が集約された」と指摘。豊田俊郎さんが逃げ切るため、終盤に安倍晋三首相ら大物が続々と県内入りし、てこ入れしたのが奏功したという。

 公明は、候補を立てず自民の二人を応援し、比例代表で自民の票を回してもらう協力態勢を築いた。富田茂之県本部代表は「協力がうまくいった。終盤は豊田さんに運動量を傾けた」。

 共産の浮揚幸裕県委員長は「低投票率で女性と若者に支持を広げられなかった」。浅野史子さんは前回より八千票の上積み。党を前面に出す比例を重視したためか、県内では立民候補と二議席を狙う野党共闘が進まなかった。

 旧民主・民進勢力は、立民候補に一本化。長浜博行さんは六年前より二十七万票多かったが、トップ当選できなかった。立民の生方幸夫県連代表は「(国民との)共闘が成立したが、票の掘り起こしなど戦略的な擦り合わせをしなかった」と要因を述べた。

 立民候補を支持した国民は、比例得票が九万八千票と立民の約二割、れいわ新選組も下回った。奥野総一郎県連代表は衆院選に向け「小選挙区で一対一の構図を作り出さねば勝てない」と旧民主・民進勢力の再結集を願った。 (村上豊)

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