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群馬

税制、教育、憲法 論戦熱く 2予定者 高崎で公開討論

2019年6月20日 紙面から

清水真人さん=高崎市で

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 参院選群馬選挙区(改選数1)の立候補予定者による公開討論会(高崎青年会議所主催)が18日夜、高崎市市民活動センター・ソシアスで開かれた。立候補を表明している自民党公認で元県議の清水真人さん(44)と立憲民主党公認で元大学准教授の斎藤敦子さん(51)が出席し、財政・税制改革や教育、憲法改正などで主張を交わした。 (石井宏昌)

■重要政策

 斎藤さんは「格差社会の是正」を挙げた。「現在は庶民生活を踏みつけているように見える。庶民がゆとりや幸福を実感でき、多様性を認め合う世の中をつくる」と述べ、差別や貧困の解消に取り組むとした。

 清水さんは「国民の安全・安心の確保」を掲げ、自然災害に対する国土強靱(きょうじん)化や防衛力の整備を強調した。「その上で強い経済をつくる」として、中小企業や小規模事業者の支援を訴えた。

■消費税率引き上げ

 清水さんは「社会保障財源の確保のため、間接税の消費税率を上げ、国民で広く負担して財源とする方向性は正しい」と支持した。その上で「所得の低い人への対策を考慮することは必要」とした。

 斎藤さんは「税制改革は政治への信頼感が大前提」とし、十月の税率アップに「(軽減税率などの)対応が煮詰まっておらず、経済状況も極めて厳しい。いったん中止し、国全体で議論すべきだ」と批判した。

■教育

 斎藤さんは学校の負担が増えているとして「就業環境の改善が急務。その上で主権者教育の徹底や、命を大切にする教育の導入などの改革が重要だ」と力説。外国人の子どもや困窮する学生への支援なども掲げた。

 清水さんは「知育、体育、徳育のバランスの取れた育成が重要。体験活動を通じた心の教育の充実も一層図らなければならない」とし「児童、教師双方への支援が重要」と述べた。虐待防止対策も重点に挙げた。

■憲法

 斎藤さんは「自国の利益や自国民の平和はもちろん、世界全体の平和を明記している憲法の理念を大切にする」と護憲の立場を強調。九条への自衛隊明記や緊急事態条項には「恒久平和、人権、自由、立憲主義を守るため全力で憲法改正を阻止する」と力を込めた。

 清水さんは「日本の戦後の平和は憲法九条があったからだけではない。自衛隊と日米安保条約に基づく在日米軍の存在があったからだ」と指摘。「国民の生命と財産を守るため。しなければいけないことを、しっかりするのが政府・与党の姿勢だ」と述べた。 (順番は発言順)

斎藤敦子さん=高崎市で

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