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茨城

国民県連 擁立見送り 立民新人、小沼さんと政策協定

2019年6月14日 紙面から

会見する連合茨城の内山会長=水戸市で

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 今夏の参院選茨城選挙区(改選数二)で、国民民主党県連は十三日、独自候補の擁立を見送ると発表した。立憲民主党が擁立する新人の小沼巧さん(33)と政策協定を結んだためだが、推薦や支持はしないとしている。また、支援団体の連合茨城は同日、小沼さんの支持を発表した。 (鈴木学)

 焦点の原発などのエネルギー政策に関し、国民は二〇三〇年代の原発ゼロを目指すとし、立民は原発の速やかな停止を求める立場で温度差はあるが、国民県連によると、協定で「国民生活に与える影響を考慮し、地域の住民の意見を加味して対応する」との内容で合意した。

 国民県連が茨城選挙区で擁立予定だった現職の藤田幸久さん(69)が、離党して立民入り。連合茨城、立民県連と三者でまとめた候補者擁立も、立民の党本部が了承せず実現しなかった。しこりを残していたが、反発しあうことは自民党を利するだけと判断したとみられる。

 県連の浅野哲代表は「野党の議席を守るためのベストな選択をした」と説明した。

 この日、連合茨城の内山裕会長も会見し小沼さんの支持を表明。「県内十三万四千人の組合員に、方向を示すべきだとの思いがあった。国政課題はエネルギー政策だけでない。議論ができない人ではないと感じられた」とする一方、国民側への配慮などから支持にとどめた。

 支持に当たっては立民県連、国民県連と三者で覚書を交わしたいという。「今回はかなわなかったが、将来に向けて議論を継続するため」で、次の総選挙でも連携して小選挙区での勝利を目標に掲げている。立民の比例代表に回る藤田さんについては「粛々と見守るだけ」という。

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