• 東京新聞ウェブ

茨城

あす投開票 改憲、再稼働などで論戦 候補5人、熱くアピール

2019年7月20日 紙面から

写真

 参院選は二十一日、投開票される。茨城選挙区(改選数二)には五人が立候補し、消費税増税や改憲、東海村の日本原子力発電東海第二原発の再稼働などについて主張を展開、舌戦は熱を帯びる。一方で、有権者の関心を示す投票率がどうなるかも注目される。 (鈴木学)

 立候補は、元東京都江戸川区議で政治団体「NHKから国民を守る党」新人の田中健さん(53)、元那珂市長で日本維新の会新人の海野徹さん(70)、経済産業省元職員で立憲民主新人の小沼巧さん(33)=社民支持=、元県議で共産新人の大内久美子さん(69)、元副知事で自民現職の上月良祐さん(56)=公明推薦=の五人。

 田中さんは、主張を「党是」の「NHKをぶっ壊す」に特化。「電波の送りつけ商法を可能にしている法律を改正し、見たい人だけがNHKを見られるようにする」と力を込める。

 海野さんは、身を切る改革の実行とともに、「安易に国民に負担を強いてはならない」と消費税増税に反対する。東海第二については「再稼働を止めることが地域の安寧をつくりだす」と強調する。

 小沼さんは、東海第二の廃炉を主張した上で「リアリティーある原発ゼロ」を掲げ、関連企業の雇用も考えるとする。消費税増税は地域経済の実態を見ていないとして「誰のための政策か」と政権を批判する。

 大内さんは、消費税増税反対や東海第二の再稼働反対、憲法九条を守る−が主張の柱。「古く危険な原発の運転延長は認められない。安全より企業のもうけを優先する政治を変えよう」と呼び掛ける。

 上月さんは「野党は日本をどうしていくか全く語らない。自公の枠組みが日本にとって一番いい」と強調。政治の役割は時代の先を見ることだとし「地域と日本の未来をつくる仕事をさせてほしい」と訴える。

 投票は県内千三百七十一カ所の投票所である。投票時間は原則午前七時〜午後八時だが、三十六自治体の計千百九十三カ所で一〜二時間繰り上げられる。開票は早いところで午後八時から。三日現在の選挙人名簿登録者数は、二百四十四万八千二百六十三人。

 参院選茨城選挙区の投票率は、前回二〇一六年が50・77%、前々回一三年が49・66%など、一九九八年以降、補選を除いて50%前後で推移している。

 期日前投票率は、前回(16・08%)が前々回(12・80%)より3ポイント以上上がったが、結果的に投票率の上昇は1ポイント程度にとどまった。今回の期日前投票率は、投票一週間前時点で前回比0・42ポイント増の7・06%と好調だ。

投票を呼びかける横断幕=JR水戸駅で

写真

◆選挙区立候補者(届け出順) (2…5)

田中健 53 諸新  (元)江戸川区議  

海野徹 70 維新  (元)那珂市長   

小沼巧 33 立新  (元)経済産業省職員 社

大内久美子 69 共新  (元)県議     

上月良祐 56 自現<1> (元)農林水産政務官 公

      ◇

党派の略称は、自=自民、公=公明、立=立民、共=共産、維=維新、社=社民、諸=諸派

候補者の年齢は投票日基準

主な政党の公約

新聞購読のご案内