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茨城

5候補、最後のお願い 東海第二再稼働反対票は きょう投開票

2019年7月21日 紙面から

集まった聴衆に最後の訴えをする候補者=水戸市で

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 参院選は二十一日、投開票される。茨城選挙区(改選数二)に立候補した五人は二十日、「最後のお願い」を街頭などで訴え、支持を求めた。野党候補はいずれも東海村の日本原子力発電東海第二原発の再稼働に反対しており、反対を示す票の行方や、自民が目標とする六十万票を獲得できるかが焦点になる。

 立候補したのは、元東京都江戸川区議で政治団体「NHKから国民を守る党」新人の田中健さん(53)、元那珂市長で日本維新の会新人の海野徹さん(70)、経済産業省元職員で立憲民主新人の小沼巧さん(33)=社民支持=、元県議で共産新人の大内久美子さん(69)、元副知事で自民現職の上月良祐さん(56)=公明推薦=の五人となっている。

 投票は午前七時からで、多くの投票所で午後八時までの投票時間を一〜二時間繰り上げている。当日有権者数は、在外を含めて二百四十三万一千五百人。

◆投票2日前期日前 投票率は14・51%

 県選挙管理委員会は二十日、投票二日前の十九日現在の期日前投票の状況を発表した。投票者数は三十五万五千四百十五人で、期日前投票率は14・51%。二〇一六年の前回参院選と比べ投票者数は約12%アップし、投票率は1・64ポイント上回った。

 市町村別で期日前投票率が最も高かったのは常陸太田市で21・69%、最も低いのは河内町で10・18%。 (鈴木学)

◆期日前投票用紙 常総で交付ミス

 参院選の期日前投票で二十日、常総市で有権者一人に誤った投票用紙を交付するミスがあった。

 市選挙管理委員会によると、ミスがあったのは「ホームジョイ本田石下店」期日前投票所。同日午前十時ごろ、訪れた有権者に、選挙区と比例代表の投票用紙を互い違いに交付した。有権者はそのまま投票した。いずれの票も無効になる見通し。投票立会人の指摘でミスが発覚。当日、用紙を互い違いに機械にセットしてしまったことが原因という。小林一夫・市選管委員長は「市民の信頼を損ねる結果となり、おわびする。再発防止に努める」とコメントした。 (鈴木学)

◆各党選挙戦振り返る

<自民県連・梶山弘志会長> 「政治は国民のもの」という立党の精神の下、候補者の実績や政策と政治の安定を訴えた。わが党が訴えてきたことに、理解と支援を得られたものと確信している。

<公明県本部・高崎進代表> 「安定」か「混乱」かを選択する選挙だと訴えた。防災・減災を社会の主流に押し上げるなど重点施策を強調した。政治の安定こそ希望、その役割を担うのが公明党だ。

<立憲民主県連・難波奨二代表> 県民の皆さんから力強いご支援をいただいたことに感謝する。「誰も置いてけぼりにしない社会」と「原発ゼロ」の訴えは、多くの県民の共感を得られたと確信している。

<国民民主県連・浅野哲代表> くらしの下支えこそ景気回復の要との信念を持ち、「家計第一」を訴えた。県議・市町村議を中心に、党員・サポーター、議員の後援会の協力も受け支持拡大に努めた。

<共産県委員会・田谷武夫委員長> 減らない年金、九条改憲阻止、東海第二原発再稼働ストップなどを全力で訴えた。「こんどは共産党」との期待が広がった。安倍暴走政治の転換へ力をつくす。

<茨城維新の会・石井章代表> 「身を切る改革実行中。〜維新はやる。次の時代を創る〜」の志を強固にし、選挙区・比例区とも奮闘し熾烈(しれつ)な選挙戦を戦い抜いた。関東以北にも維新の足場を固めていく。

<社民県連・石松俊雄代表> 格差社会を拡大した安倍政権を変えよう。年金やくらしを立て直し、憲法九条を守る政治を訴えた。比例区は、護憲と脱原発の主張を貫いてきた社民党への支持をお願いする。 

主な政党の公約

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