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茨城

再稼働反対の声、くみ取れ

2019年7月22日 紙面から

<解説> 参院選は、自民と旧民主の流れをくむ立憲民主が議席を分けるこれまでと同様な結果だが、東海第二を含むを原発再稼働反対を掲げる立民が初めて議席を獲得した意味は大きい。

 旧民主は、原発メーカーの日立製作所の労組などでつくる連合茨城が強力な支援団体で、明確に再稼働反対を打ち出しにくい背景があった。立民は選挙戦で廃炉作業で雇用を守ることなどを強調し、連合茨城に配慮したものの、その全面的な支援よりも、再稼働反対の票の受け皿になることを選んだと言える。

 一方、自民は再稼働の是非には踏み込まないが、内実は、再稼働に反対する公明県本部や保守系首長に支えられる。公明や首長が反対する理由に、民意があることも忘れてはならない。

 東海第二の事故対策工事は二〇二一年三月に終わる予定でその後、再稼働が現実味を帯びる。今回、再稼働に反対する維新や共産も一定の票を得た。当選した二人は、再稼働反対の声をくみ取り、国政で生かす必要がある。 (山下葉月)

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