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茨城

改憲反対46.6% 賛成は42.1% 政権とのギャップ示す 出口調査分析

2019年7月23日 紙面から

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 参院選茨城選挙区で、投票先などを尋ねる共同通信の「出口調査」で、改憲反対の有権者が46・6%に上り、賛成の42・1%を上回った。支持政党別で見ると、自民党の支持者でも18・5%が反対だった。全国平均と傾向はほぼ同じで、改憲を急ぐ安倍晋三首相と民意とのギャップが浮き彫りとなっている。(越田普之)

 出口調査には千五百六十九人が回答した。このうち改憲に反対と答えた人が七百三十一人、賛成が六百六十人、残り百七十八人が無回答などだった。

 改憲について、投票した候補者別で見ると、再選した自民現職の上月良祐さん(56)=公明推薦=に投票した七割が賛成とした一方で、五人に一人ほどが反対と回答した。

 初当選した立憲民主党新人の小沼巧さん(33)=社民支持=に投票した人では、34・7%が反対、6・4%が賛成と答えた。

 改憲勢力の一角である日本維新の会の新人海野徹さん(70)に投票した人でも反対が多かった。暮らしの問題などが山積する状況で、改憲に対し、有権者の理解が得られていない様子がうかがえた。

 一方、無党派層の投票先は、小沼さんが28・9%でトップ。得票数で小沼さんの二倍以上だった上月さんは、26・5%の二番手にとどまった。また、共産新人の大内久美子さん(69)は19・4%、海野さんが18・4%。NHKから国民を守る党新人の田中健さん(53)は6・8%だった。

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◆投票率45.02% 過去3番目の低さ

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 参院選茨城選挙区の投票率は45・02%で、二〇一六年の前回参院選を5・75ポイント下回った。

 県選挙管理委員会によると、全国で四十一位。参院選では、補選を除いて一九九二年(36・62%)、九五年(36・94%)に次ぎ三番目の低さとなった。

 最も高かったのは大子町で55・23%。50%を超えたのは五市町村のみで、最も低かったのは神栖市で39・46%だった。

 参院選で最も高い期日前投票率17・52%も、結果に結び付かなかった。県選管の担当者は「日ごろからの啓発にも力を入れていく」と話している。(鈴木学)

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