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支持拡大へ「秘策」合戦 大画面に政策 電車内で笑顔

2019年7月19日 紙面から

大型画面を使って街頭演説をする候補者=県内で

写真

 21日投開票の参院選の選挙戦は終盤に差しかかり、舌戦がますます熱を帯びてきた。各候補とも勝利の鍵を握る無党派層や若者の支持を得ようと、インターネットに動画を投稿したり、有権者と一緒に写真撮影したり工夫を凝らしている。 (志村彰太、加藤益丈)

 「政治家が主役じゃない」。ある女性候補は街頭演説の際、横に置いた大型画面に政策や主張を映し出している。政策ビラを渡す代わりに通行人に公約を知ってもらうのが目的で、夜は明るい画面がひときわ目立つ。演説に合わせて、「老後のため二千万円ためられますか」などと画面の文言が切り替わると、足を止めなくても視線を向ける人がいる。候補者は「注目されている」と手応えを語る。

 ある男性候補は「電車でGO」と題して、街宣車を使わず電車で県内各地を回る日を設定。宣伝できない電車内でも、無言で乗客に笑顔を振りまく。「できるだけ多くの人に顔を売りたい」と候補。陣営幹部は「駅前で演説するのに電車は好都合。でも、街宣車と違い、移動中に座れないから疲労がたまる」と語る。

 別の男性候補は、夜の演説後に独自番組「これだけは言わせて」を動画投稿サイト「ユーチューブ」で生放送。問題に正解すると政策を訴えられる設定で、「横浜市の区を十答えよ」「崎陽軒のシウマイ弁当の具を五つ答えよ」など、さまざまな難易度の問題があり、生放送だけにスタジオには緊張感が漂う。「地元愛や対応力も見てもらえれば」と候補。

 別の女性候補は「ふれあいタイム」と称して、演説前後に有権者と記念撮影を重ね、写真共有アプリ「インスタグラム」に掲載。撮影の前後に有権者と話し込んだり、握手する姿も。陣営は「若者は写真撮影を好む。候補の人柄を知ってもらういい方法だ」と話す。 

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