<終盤情勢>自、立、公は安定 共も視野
2019年7月18日 紙面から
公職選挙法改正で、改選定数が三から四に増えてから初めての選挙。
自民現職の古川と立民新人の熊谷が他を引き離し、公明現職の矢倉も安定。焦点は最後の一議席だが、共産新人の伊藤が一歩リードしている状況だ。
三選を期す古川は、手堅い戦い。党の衆院議員や地方議員と共に県全域をくまなく回る。八月の知事選に出馬予定の党推薦候補も随所でマイクを握る。
熊谷は、枝野幸男党代表のお膝元という地の利を生かして安定した支持を集める。党の地方議員がいない地域にも積極的に足を延ばし、浸透を図っている。
矢倉は、再選に向けて山口那津男党代表ら幹部が頻繁に県内入りし、党支持層を固める。今回も連立政権を組む自民の推薦を受け、選挙協力をしている。
伊藤は、党にとって埼玉選挙区で二十一年ぶりの議席獲得を目指して勢いづく。定数増を「チャンス」と捉え、党幹部が繰り返し応援に入っている。
国民新人の宍戸は、党所属の国会議員や地方議員、推薦を受ける連合埼玉のサポートを受けながら、懸命に他候補の背中を追い掛ける。
維新新人の沢田は「残り一議席は維新か共産か」と問い掛けて滑り込みを狙い、会員制交流サイト(SNS)の積極活用で若年層への浸透も図る。