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埼玉

9条、消費増税、年金…見据え 「若者たちの1票に期待」 有権者、投票への思い

2019年7月21日 紙面から

 改憲や消費税増税などが争点となった今回の参院選。県内の有権者は何を思い、自らの1票を投じるのか。各地で声を聞いた。 (渡部穣、出来田敬司、浅野有紀、森雅貴)

 九条改憲に注目するさいたま市浦和区の無職田中幹子さん(66)は「九条があることで、日本の平和が守られてきた」と指摘。「大事な問題だからこそ、賛否両論ある中でしっかり考えて意見を述べている候補者に投票したい」と話した。

 期間雇用で勤務する秩父市の会社員山中隆史さん(38)は、消費税増税に反対の立場。「給料が変わらないのに、実質的な物価が上昇するのはおかしい。国の財政が厳しいというが、無駄遣いをなくすのが先ではないか」と指摘し、今後の経済政策を重視して投票するつもりだ。

 熊谷市の無職小島英二さん(70)は年金問題への関心が高く「年金の額が減り、生活できないようにならないことを願っています」と話す。財政赤字を解決しようとしないとして、現政権には批判的で「年金問題は今の若者たちの将来にもかかわる。彼らの一票の力に期待したい」と投票率の上昇による現状打破を望む。

 川口市のパート郡司元子さん(70)も年金が気になる点。「これ以上年金を減らされると厳しい」と漏らす。消費税の増税には「皆一律で負担が増える」と反対し、税金の使い方を見直してくれる政治家に投票する考えだ。

 これまで投票したことがないという加須市の歯科助手佐藤智恵美さん(23)は「今回は投票した方がいいかも」と思っている。多くの人がツイッターで「若い人は選挙に行って」とつぶやくのを目にしたからだ。ただ、どんな政治家がいるかよく分からないとし「誰を選んだらいいか迷っている」と話した。

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