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一票の格差 衆院1.990倍 参院2.956倍

2019年7月11日 紙面から

 総務省は十日、今年一月一日現在の住民基本台帳人口を発表した。これを基に二百八十九ある衆院小選挙区間での「一票の格差」を共同通信社が試算した結果、最大格差は一・九九〇倍だった。二〇一七年の区割り改定を受け、三年連続で二倍未満を維持したものの、昨年の一・九七〇倍より拡大した。

 最大格差は、人口が最少の鳥取1区(二十七万九千百四十三人)と、最多の神奈川15区(五十五万五千六百二十五人)の間で生じた。兵庫6区(五十五万五千五百五十人)も同倍率。東京16区(五十五万三千六百九十八人)が一・九八四倍で続いた。最高裁は最大一・九七九倍だった一七年衆院選を合憲とした。

 一七年の区割り改定は、二〇年見込み人口で一票の最大格差を一・九九九倍に縮小するための措置。二〇年国勢調査の結果公表後には、都道府県の人口比を正確に反映しやすい議席配分方法「アダムズ方式」を導入して区割りを見直す予定だ。

 参院四十五選挙区では最大二・九五六倍だった。議員一人当たり人口最多の宮城(百十四万九百五十八人)と最少の福井(三十八万五千九百二十四人)の間で生じた。一八年の公選法改正で埼玉の定数が二増となったため、同年に三・〇八七倍あった最大格差が縮小した。

 総務省は今月四日の参院選公示に合わせ、三日現在の選挙人名簿登録者(有権者)数を公表。その際の最大格差は二・九九八倍だった。住民基本台帳人口は毎年公表されるため、一票の格差を見る指標となる。

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