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比例候補 顔ぶれ多彩 著名人、ALS患者…各党戦略

2019年7月19日 朝刊

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 二十一日投開票の参院選は、比例代表(改選数五十)の選挙戦も情勢を大きく左右する。今回の選挙で比例には百五十五人が立候補。業界団体や労働組合の支援を受けた組織戦や、著名人としての知名度を武器に選挙戦を展開する候補者がいる一方で、社会的な問題の改善を求めて特徴的な戦いを進める候補者もいる。 

 参院選の比例代表は全国的に選挙運動ができる。有権者は、候補者の個人名もしくは政党・政治団体名で投票する。

 自民党はJAグループや日本医師会などに加え、今回の選挙では介護関連などの業界団体が初めて独自候補を擁立。新たな票掘り起こしを図る。公明党は、自民の選挙区候補を応援する代わりに自民支持者から票を獲得する戦略だ。

 立憲民主党は、官公庁系の労組の支援を受ける候補者のほか、タレント出身者や元格闘家、聴覚障害者や性的少数者(LGBT)の当事者らが出馬。無党派層の支持拡大を進める。国民民主党は、企業系労組が支援する候補者を軸に戦う。

 共産党は、党幹部などの候補者が選挙区候補と連動して集票を図る。日本維新の会は、地盤の近畿地方以外では、北海道や愛知の地域政党との連携を深める。社民党は党首経験者などの候補者が、政党要件となっている有効得票総数2%の確保に努める。

 政治団体「れいわ新選組」は、代表を務める山本太郎参院議員の俳優としての知名度も生かしながら選挙戦に臨む。筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者など重度障害者二人が、個人名での得票数にかかわらず優先的に当選できる「特定枠」で立候補。コンビニや派遣労働者を巡る問題の当事者なども擁立した。 (中根政人)

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