れい新 野党共闘前向き 2議席獲得 消費税巡り難航も
2019年7月23日 紙面から
参院選で二議席を獲得したれいわ新選組は野党共闘に前向きな姿勢を示した。立憲民主、国民民主、共産の野党三党も連携にラブコールを送った。ただ、野党三党が消費税増税に反対する立場なのに対し、れい新は消費税廃止による減税を訴えており、共闘が難航する可能性もある。
れい新の山本太郎代表は二十一日深夜の記者会見で「野党と手を組まなければ政権交代までいけない。力を合わせるところは合わせていく必要がある」と述べた。消費税廃止の公約は「譲れない」と主張した。
山本氏は二議席を獲得した要因として、公約の最初に消費税廃止を掲げ、低所得者への支援姿勢を打ち出したことが大きかったと分析。二十二日の会見では「次の選挙で減税までカードを切れば、話し合いの余地があるかもしれない」と野党各党に同調を迫った。
これに対し、立民の枝野幸男代表は二十一日の記者会見で「れいわ新選組も安倍政権に否定的な立場だ。連携できればありがたい」と述べた。
国民民主党の玉木雄一郎代表は二十二日、連携を視野に山本氏と「率直に意見交換したい」と記者団に表明した。共産党の志位和夫委員長は記者会見で「手を携えて日本の政治を良くする。協力関係を強めたい」と呼び掛けた。
消費税廃止の主張には、三氏とも踏み込んだ論評はしなかった。玉木氏は「代わりにどういう財源を考えているか、まずはコミュニケーションを深めたい」と述べるにとどめた。 (木谷孝洋、上野実輝彦)