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早くも乱戦模様 改選数1増、5→6に 来月4日公示か

2019年6月8日 紙面から

先月27日、参院選立候補予定者の決起集会で気勢を上げる支援者ら=港区のホテルで

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 参院選は公示が有力視される七月四日まで一カ月を切った。三年前の選挙で改選数が五から六に増えた東京選挙区では、すでに現職四人と新人十四人が出馬を表明し、早くも乱戦模様だ。衆参同日選の可能性も残る中、立候補予定者たちは着々と準備を進める。 (参院選取材班)

 自民党は、三選を目指す丸川珠代さん(48)と五選を狙う武見敬三さん(67)の現職二人を擁立する。元アナウンサーの丸川さんは知名度を生かし、六年前はトップ当選。一方、医師会を支持基盤とする武見さんは最下位当選で、危機感は強い。二人当選には、自民票のすみ分けが鍵となる。

 公明党は、党代表の山口那津男さん(66)が四選を目指す。選挙期間中は地元を離れ、応援演説で各地を飛び回ることになりそうだ。

 立憲民主党からは、塩村文夏さん(40)と山岸一生さん(37)の新人二人が出馬を表明。塩村さんは元都議で、二〇一七年の衆院選に広島3区から立候補して落選したが、参院選に挑戦する。山岸さんは朝日新聞の元政治部記者で首相官邸などを担当した。

 国民民主党は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)職員の新人水野素子さん(49)を擁立。水野さんはJAXAの立候補休職制度で在職のまま出馬する。

 共産党は現職の吉良佳子さん(36)が再選を目指す。志位和夫党委員長らと街頭演説に立つなど、支持拡大に余念がない。

 日本維新の会は、元都議の新人音喜多駿さん(35)を擁立。東京選挙区で初の議席を目指す。音喜多さんは四月の北区長選で落選、国政への挑戦を決めた。

 社民党は、労組書記長の新人朝倉玲子さん(60)を公認。労働相談の経験などを国政に生かしたいと話す。

 六年前に初当選した山本太郎さん(44)は四月に政治団体「れいわ新選組」を設立。自身は選挙区と比例代表のどちらから出るか明らかにしていない。

 幸福実現党からは、党広報本部長の新人七海ひろこさん(34)が出馬する予定。元衆院議員の小林興起さん(75)は政治団体「オリーブの木」を設立し、再起を図る。このほか政治団体「NHKから国民を守る党」が新人七人を擁立する。

 六年前は二十人が立候補し、自民二人、公明、共産、無所属各一人の計五人が当選。三年前は三十一人が出馬して自民、民進各二人、公明、共産各一人の計六人が当選した。

 都選挙管理委員会によると、六日午後五時までに二十三人が立候補のための書類を受け取った。国会に議席を持つ政党から立候補を表明した九人のうち五人が女性で、半数を超えている。

主な政党の公約

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