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<終盤情勢>4現職、2立民を維新猛追

2019年7月18日 紙面から

 改選六議席に二十人がひしめく中、現職の四人が優位に戦いを進める。抜け出したのは自民丸川。公明山口が続き、自民武見、共産吉良が追う。

 丸川は二〇一三年、百万票を超える得票でトップ当選した。今回も自民支持層の四割を固めたほか元テレビアナウンサーの高い知名度で無党派層にも浸透する。子育て・介護体験を訴え、高齢者のほか二十〜四十代に支持が多く、女性の支持も厚い。

 公明代表の山口は全国を遊説し、都内での活動は少ないが、公明支持層の九割を固めた。六十代以上に支持が多く、安定した戦いを進めている。五選を目指す武見は医師会や歯科医師会などの支援を受け、組織戦を展開。少子高齢化対策などの政策通をアピールし、自民支持層の二割をまとめた。男性に支持が多い。

 吉良は再選に向け、共産支持層の六割以上を固めた。国会でブラック企業問題に取り組んだ実績を訴え、無党派層にも浸透。支持者の六割が女性で、六十代以上からの支持も厚い。

 残り二議席は、ともに立民新人の塩村、山岸がうかがう。主に二十三区を塩村、多摩地区を山岸と、エリアをすみ分けて浸透を図る。都議時代、質問中に受けたセクハラやじが社会問題になった塩村は、女性の活躍のほか就職氷河期世代として雇用問題を訴える。立民支持者の三割を固めており、女性より男性の支持が強い。朝日新聞出身の山岸は都西部の立民支持層のほか、無党派層への広がりを目指す。記者としての質問力をアピールしている。

 二人を猛追するのは維新新人の音喜多。維新支持者の八割をまとめ、浮動票の取り込みにも懸命だ。比例代表候補とともにコントのような演説を行い、インターネットも積極的に活用する。年齢別では、同世代の三十代に浸透している。

 政治団体「れいわ新選組」新人の野原は公示直前の立候補表明で出遅れたが、若い支持層を足掛かりに巻き返しを図る。無所属元職の野末は高齢者政策を訴え、追い上げる。ともに新人の社民朝倉、国民水野は党勢低迷で苦しい戦い。

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