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有権者「改憲反対」が過半数 無党派 女性当選後押し 出口調査

2019年7月23日 紙面から

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 21日投開票の参院選東京選挙区で、有権者の改憲に対する意識や、特定の支持政党のない無党派層の動向を、共同通信の出口調査から探った。

 改憲は有権者の52.5%が反対。男女別では、男性の47.3%、女性の57.7%が反対で、女性が10ポイント上回った。賛成は男性が44.8%に達したが、女性は29.6%にとどまった。

 投票先では、反対とした人の20.4%が、改憲に反対する共産の吉良佳子さんに投票。続いて、ともに立民の塩村文夏さん、山岸一生さんが受け皿となった。改憲に反対でも、8.8%は公明の山口那津男さんに、8.1%は自民の丸川珠代さんに投票した。一方、賛成の43.9%は丸川さんを選び、自民の武見敬三さん、山口さんと続いた。

 比例では、賛成の68.1%が自民に集中、公明が9.1%で続いた。反対は立民30.7%、共産19.1%と分かれた。反対の12.1%は自民に流れた。

 次に無党派層の動向を見ると、全体の23.1%が「支持政党がない」と回答。そのうち最多の15.4%を吉良さんが集めた。塩村さんが14.4%で続き、丸川さんには3番目に多い12.8%が投票、3人とも当選した。1947年の第1回参院選以来、東京選挙区で初めて女性3人が同時に選ばれた背景には、それぞれの政党支持者に加え、無党派層の後押しがあった。

 丸川さんと並び、無党派層の12.8%が維新の音喜多駿さんを選んだ。選挙戦後半に追い上げた音喜多さんは、都内では維新支持層がなかなか広がりを見せない中で、無党派層を取り込んで票数を底上げした。

 一方、当選者の中では山口さんが6.4%、武見さんが4.8%と無党派層への浸透が低調だった。ともに組織力で乗り切った。(梅野光春)

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