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栃木

3候補へ 本紙アンケート 「改憲」へ賛否割れる

2019年7月17日 紙面から

 東京新聞宇都宮支局は参院選栃木選挙区(改選数一)の候補者三人にアンケートを実施し、改憲への賛否を尋ねた。九条をめぐっては、自民現職の高橋克法さん(61)が自衛隊の明記を主張したのに対し、立憲民主新人の加藤千穂さん(43)と政治団体「NHKから国民を守る党」新人の町田紀光さん(40)は反対の姿勢を明確にした。(北浜修)

 高橋さんは「(戦争放棄をうたった)九条一項、(戦力不保持を定めた)二項を維持した上で九条の二で自衛隊を明記し、自衛隊違憲論を解消すべきだ」と主張した。前提として「自衛隊の活動は国民の支持を得ている」とも指摘した。

 一方、加藤さんは「平和憲法は日本が平和と発展を享受し、戦後七十年以上かけて培った国際的な信頼の礎となっている」との認識を示した。町田さんは「今の改憲論議などを見ていると、とてもいい方向に進んでいくような気はしない」と疑問視した。

 九条を除いた改憲では、高橋さんが「賛成」、加藤さんが「どちらとも言えない」、町田さんが「反対」とそれぞれ回答した。

 高橋さんは条文を新設・拡充するポイントとして、自民党が九条への自衛隊明記とともに示している「緊急事態対応、合区解消・地方公共団体、教育充実」を挙げた。

 加藤さんは「環境権やプライバシー権、知る権利、首相解散権の制限、財政規律などは、時代の要請に応じて議論すべきだ」と主張する一方で「政争の具になることを避け、オープンに議論できる環境づくりが必要」と付け加えた。

 町田さんは「今ある憲法が十分に生かされていないだけで、改憲しなくても対応できる」と指摘した。

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