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栃木

「野党共闘」 戦略見直し不可避

2019年7月22日 紙面から

<解説> 「野党統一候補」の敗北に、野党側は戦略の見直しが避けられない。「野党共闘」の枠組みでの戦いは三年前の前回に続くものだが、再び結実しなかった。打倒与党を意識するあまり、活発な政策論議がなされなかった面も感じる。

 県内には、放射性物質を含む指定廃棄物の処理、重大事故時に大きな影響が及ぶ日本原子力発電東海第二原発(茨城県東海村)の再稼働など、国政と直結した問題がある。こうした課題について議論を深め、有権者に考える材料を提供したとは言い難い。

 一方、与党側も慢心は許されない。今年は十二年に一回、統一地方選と参院選が重なった。自民は統一地方選の県議選で県議会最大会派を維持した上、参院選でも議席を守り、あらためて党勢の基盤を固めた。

 しかし、県を取り巻く情勢は厳しさを増す。経済活動が比較的活発な宇都宮市とその周辺、県南の一部に対し、他地域は人口減少や過疎化が顕著で、二極化が進む。県勢の衰退を食い止める重責を、自民はこれまで以上に負っている。 (北浜修)

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