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千葉

迫る公示陣営、選管大忙し 柏市長選 同日実施に

2017年9月30日

 急転直下の衆院解散、「希望の党」への民進の合流案…。来月十日公示、二十二日投開票の衆院選を控え、各党が選挙戦略の練り直しを迫られる中、ポスターの発注を一時ストップした民進陣営も。当初の予定を前倒しし、柏市長選は衆院と同日投開票に。柏市選挙管理委員会も慌ただしく準備を進めている。 (中山岳、堀場達、林容史、美細津仁志)

 十一月十二日に投開票予定だった柏市長選は、日程を三週間前倒しし、衆院選と同じ十月二十二日に投開票される。

 選管事務局が同日選を検討し始めたのは、マスメディアで衆院の冒頭解散が報道された今月十九日。事務局は翌二十日、市長選の啓発ポスターの印刷を委託する会社と連絡を取り、印刷をやめるよう依頼。ポスターの下絵はできあがっていたが、告示や投開票の日付は入れておらず、間に合ったという。

 市長選単独の場合と比べ、同日選は職員の作業量が増え、人件費も当然、膨らむが、衆院選の経費は国が負担するため、市の持ち出しは少なくなる。選管によると、市長選の経費は約九千万円で、このうち二千五百万円ほどが節約できる見込みという。

 経費削減に加え、選管が期待するのは投票率の向上。市長選の投票率は二〇一三年の前回、過去最低の24・99%だった。一方、一四年の前回衆院選は、千葉8区の柏市分は51・38%だったことから、選管は一九九〇年以来の投票率50%超えを期待する。

 一方で、心配の種もある。衆院選公示は十月十日で市長選告示は同十五日のため、期日前投票の期間が異なり、有権者への周知が必要になる。また、同日に行われる投開票では、投票箱が増えて投票所が狭くなることなどから、混乱を招く可能性があるとしている。

 選管の長妻敏浩事務局長は「二つの選挙を間違いなく、正確に行いたい」と気を引き締める。

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