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千葉

野党共闘 様変わり 乱立、共倒れの懸念も

2017年10月6日

 衆院選を前に、県内の選挙区で野党共闘の構図が様変わりしている。民進党の立候補予定者が希望の党や立憲民主党に分かれて出馬することになり、民進、共産、自由、社民の4党による選挙協力が立ち消えに。別の枠組みで候補者の一本化が一部実現するものの、乱立気味で共倒れの懸念もある。 (衆院選取材班)

 県内十三の全選挙区に、自民党は候補者を立てる。これに対し野党の立候補予定者は、各区に二〜四人が出馬する見込み。

 希望の党は、民進党出身の五人、7区新人で元地方局アナウンサーの波多野里奈さんら独自候補七人の計十二人を立てる。民進党前職で無所属での出馬を明言した野田佳彦さんの4区だけは擁立の動きがない。

 民進党から立候補を予定していた中で、元職一人と新人三人が立憲民主党から立候補の意向を示した。同党は独自候補として、5区に新人で元新聞記者の山田厚史さんを擁立する。

 3区で自由党から出馬予定だった元職の岡島一正さんは五日、県庁で記者会見し、立憲民主党から立候補する意向を表明した。希望の党と立憲民主党は、六つの選挙区で直接対決することになる。

 四党共闘の枠組みから脱落した民進党に対し、共産党県委員会の幹部は「背信行為」と批判。希望の党とは連携しない方針を示した。共産党は全選挙区で擁立する予定だったが、立憲民主党と選挙協力で合意。候補重複を避け、3、5、6区の三選挙区で出馬を取り下げた。

 社民党は県内で唯一、12区で新人の元県立高校長の皆川真一郎さんを立候補させる。12区では共産党が先に新人を擁立。両党とも選挙区で比例票を掘り起こす狙いがあり、互いに出馬を取り下げない見通しだ。

 日本維新の会は、元県議で新人の佐藤浩さんの4区など四つの選挙区で候補者を出す。同党は東京都と大阪府で希望の党と候補者調整をするが、千葉維新の会の藤巻健史代表(参院議員)は「千葉では(三つの選挙区で)対決することになる」と述べた。

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