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千葉

自民圧勝 野党低調 野田さん、意地の8選

2017年10月23日

 二十二日投開票された衆院選は、県内十三選挙区のうち、自民が前々回、前回に続いて圧勝した。民進から分裂した希望と立民は、複数選挙区で競合するなどして票が分散し、苦戦している。無所属で出馬した前首相の野田佳彦さんは、議席を死守した。 (衆院選取材班)

 自民は、前回と同様に大半の選挙区で議席を確保した。農村部だけでなく、都市部でも各候補がテレビなどで「当選確実」の一報が伝えられると、次々と勝ち名乗りをあげた。連携協定を結んだ公明に選挙区で自民候補を応援してもらい、比例では公明に投票する「票のバーター」が奏功したとみられる。

 衆院解散時に選挙区で二、比例復活で二の計四議席だった民進。急きょ誕生した希望への合流、その流れに反した立民の結成に伴い、県内では候補者が両党と無所属の三つに分裂した。だが、目標に掲げた政権選択に影響を与える議席は獲得できなかった。

 今回の衆院選は、与党の「自民・公明」と、野党の「希望・維新」「立民・共産・社民」の三極で戦いが繰り広げられた。しかし県内では複数の選挙区で野党が競合。自民に対し、野党候補二〜四人が挑む構図になった。

 希望は十二人が立候補したが、六つの選挙区で立民と対決になった。当初の勢いを失った希望は、代表の小池百合子東京都知事が県内に応援演説に入ったが、盛り返せなかった。

 民進、共産、自由、社民の野党四党は当初、自民に対抗するため、共闘を模索していた。しかし民進の離脱で枠組みが崩壊。共産、立民が一部の選挙区で候補者の一本化を実現し、相乗効果もみられた。社民や維新は、新党の注目度に押されて埋没してしまい、無党派層に支持を拡大できなかった。

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