午後八時半ごろ、当選確実の報が伝えられると太田市内の選挙事務所は集まった支援者らの拍手と歓声に包まれた。笹川博義さんは深々と頭を下げ「ようやく三期目をスタートできた。しっかりと地域と日本の経済の活性化を進めていき、皆さんを支える福祉の充実に向けて誠実に務めていきたい」と決意を語った。

　３区では野党共闘で共産が候補者を自主的に取り下げ、立憲民主の新人長谷川嘉一さんが出馬。県内では唯一自民と立憲民主の一騎打ちの戦いとなった。

　笹川陣営は立憲民主の政党支持率の伸びに危機感を隠さず引き締めを図った。選挙区のほとんどの首長や商工、農業など各種団体の推薦を集め、保守層の票を手堅く固め、小選挙区で長谷川さんを振り切った。

　笹川さんは記者団の取材に「後半はデッドヒートだったと思う。全国的な立憲民主への風は、民主党政権誕生の時の選挙をほうふつとさせるような風向きだった」と硬い表情で語り「本当に苦しい戦いだった」と繰り返した。　

　　（原田晋也）