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茨城

「民進党本部に弓引けぬ」 3区安部さん 立候補断念を正式表明

2017年10月6日

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 衆院選(十日公示、二十二日投開票)で、希望の党の第一次公認から漏れた3区の新人の安部一真さん(33)が五日、取手市内で会見し、立候補を正式に断念したことを明らかにした。これで、県内全区で立候補予定者がほぼ出そろい、選挙戦の構図が固まってきた。 (坂入基之)

 安部さんはこの日、立候補の「断念」を「辞退」と表現した。所属する民進党県連や、支援団体の連合茨城から「(無所属や立憲民主党など)どんな立場でも出馬するなら、サポートしたい」と提案があったと明らかにした。

 その上で「(希望の候補者の対立候補になるため)民進の党員として、党本部に弓引くことはできない」と、立候補を取りやめた理由を説明した。

 民進が希望に合流することを受け、民進党県連は、安部さんを含め出馬予定だった五人を希望に公認申請していた。

 安部さんだけが公認から漏れ、希望は独自に、新人の樋口舞さん(43)を公認していた。

 安部さんの出馬の断念により、県内でこれまでに立候補を明らかにしたのは1区が四人、2〜7区が三人の計二十二人となっている。7区を除いて、自民、希望、共産の立候補予定者が出そろった。立憲民主党からの出馬の動きは、今のところない。

◆5区立候補予定者3人出席 日立できょう公開討論会

 衆院選を前に、候補者の政策などを知ってもらおうと、5区の立候補予定者による公開討論会が六日午後七時から、日立市の多賀市民会館で開かれる。

 日立青年会議所などでつくる実行委員会によると、5区から出馬予定の自民前職、石川昭政さん(45)、希望新人、浅野哲さん(35)、共産新人、川崎篤子さん(64)の三人が出席することになっている。

 自己紹介をした後、安全保障政策、改憲、地方創生の三つのテーマで、それぞれの立候補予定者に五分間のスピーチをしてもらう。

 立候補予定者同士による議論はしない予定で、実行委の担当者は「候補者の人柄や政策などに触れてもらい、投票に役立ててほしい」と話した。入場無料で、定員は四百七十人。問い合わせは、実行委=電090(7205)1056=へ。

◆1区でも笠間で8日

 1区でも八日午後七時から、笠間市の笠間公民館で公開討論会が開かれる。その他の五選挙区では、十日の公示後に候補者によるネット討論会を実施する予定になっている。 (山下葉月)

◆自民前職5人を県農政連が推薦 1、6区は2人ずつ支持

 JAグループの政治団体「県食と農と水政治連盟」(県農政連)は、衆院選で推薦・支持する立候補予定者を決めた。

 選挙区の推薦は、2区額賀福志郎さん、3区葉梨康弘さん、4区梶山弘志さん、5区石川昭政さん、7区永岡桂子さんの五人で、いずれも自民の前職となっている。

 一方、1区では田所嘉徳さん(自前)と福島伸享さん(希前)、6区では国光文乃さん(自新)と青山大人さん(希新)のそれぞれ二人を支持するとした。

 同じ選挙区で二人に支持を表明したことに、農政連は「実績や政策実現性などで一人に絞るのが難しかった」と説明。6区はともに新人だが、地域から「期待できる」との声が強かったという。

 比例の推薦は、公明とした。理由としては、党県本部顧問の石井啓一・国土交通相が、常総市の水害の対応などに当たったことを評価できるとした。

◆公明も推薦発表

 衆院選で、公明党県本部は五日、小選挙区で推薦する立候補予定者を発表した。1区田所嘉徳さん、2区額賀福志郎さん、3区葉梨康弘さん、4区梶山弘志さん、6区国光文乃さん、7区中村喜四郎さんの六人。無所属の中村さんを除き、すべて自民となっている。

 県本部によると、国政での連立の枠組みを基本に、これまでの選挙協力などを踏まえて決めたという。 (鈴木学)

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