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茨城

候補者の横顔 1区

2017年10月12日

 衆院選が公示され、各候補者は11日も、街頭で舌戦を展開し、公約をアピールした。そんな候補者たちが政治を志した経緯や横顔を、1区から7区まで選挙区ごとに紹介していく。

   (上から届け出順)

◆川辺賢一(かわべ・けんいち)さん(30) 諸新

 正々堂々と議論を

 選挙への挑戦は、前々回の衆院選で比例北関東ブロックから出馬して以来、二回目。今回は「国会で正々堂々とした議論ができる受け皿として、国民一人一人の声を受け止めたい」との思いで立候補を決意した。

 早稲田大政治経済学部に在学中から政治に関心があった。卒業後、宗教家・大川隆法氏が創設した「HS政経塾」に入り、経済政策や未来の産業技術について学んできた。卒塾後の二〇一四年四月から約二年間、宇宙技術を民生転用したベンチャー企業に勤務。そこで、生の経営や最先端の技術に触れ、経済人としての能力を磨いた。

 民間企業で学んだことを生かし、選挙では消費税を5%に引き下げることを掲げる。「消費を拡大させて日本経済を成長させる」

 小さいころはぜんそく持ちで病弱だったが、小学一年生の時に始めたサッカーで体力をつけた。現在でも友人とフットサルを楽しむ。埼玉県深谷市出身で今年三月、妻の実家がある水戸市に引っ越してきた。市内で妻と二人暮らし。

◆福島伸享(ふくしま・のぶゆき)さん(47) 希<前><2>

「知行合一」が哲学

 「今回は既存の政治か、それを超える新しい政治かの選択を有権者に考えてもらう選挙と思っています」。力強く言い切る。

 二期目の国会質疑は六十回、十本以上の法案づくりに関わったという。「丸一日休むことは、ほとんどない。もう少し家族(妻、長男)との時間を取らなければと反省しているが、二十四時間、三百六十五日政治をやっています」。とにかくエネルギッシュだ。

 政治家を志したのは茨城大付属中、水戸一高時代。過度な平等主義、経済優先で心を置き去りにした社会に矛盾を感じ「もう一度、戦後政治を大転換させたい」と思ったのが原点。通産官僚になったのは、政権がどういう風に動くのかを学ぶためで、すべて政治家になる準備だった。

 座右の銘は知行合一。理屈だけでなく、行動で示すのが人生哲学。尊敬する政治家は石橋湛山、梶山静六の両氏で、理念が明確でブレない点で尊敬している。趣味は釣りと料理。特に料理はマイ包丁を持ち、和洋中と何でも作るという。

◆田所嘉徳(たどころ・よしのり)さん(63) 自前<2>=公

 市民活動を原点に

 二十代のころから青年会議所に所属し、まちづくりや奉仕活動に携わった。

 「市民活動が原点。社会づくりは待つものではない。自分がやっていくものだ」と感じ、政治の道へ飛び込んた。四十一歳の時、下館市議選に挑戦して初当選。以来、県議を四期、衆院議員を二期務めた。

 専門知識を得るためには時間を惜しまない。県議時代、法律の重要性を痛感し、法科大学院に入学。多忙な議員活動の傍ら、憲法や膨大な判例、学説を読み込んだ。二〇一四年に修了し、「勉強が面白くて仕方なかった」と振り返る。この経験が法務政務官としても役に立ち、刑事訴訟法の改正などに取り組んだ。

 任期中、地元の陳情に一緒に、省庁を回って歩いた。二期の約五年間で「国とのパイプ役を果たせた」。選挙戦では人口減少、少子高齢化社会を支える人材育成を掲げる。

 趣味は読書とラーメンの食べ歩き。座右の銘は「袖振り合うも多生の縁」。筑西市内で両親、妻、長男、長女、次女の七人暮らし。

◆大内久美子(おおうち・くみこ)さん(68) 共新

 現場行き実態知る

 茨城大養護教諭養成所を卒業後、保育所に就職した。この時、女性が働きながら子育てできる環境が必要だと考え、政界に。

 「母と子の願いを市政へ」というスローガンを掲げ、二十五歳で水戸市議選に立候補し初当選。以来、市議二十年、県議二十年務め、子ども医療費の助成拡大や、保育所の充実などに取り組んだ。

 地方議員を四十年続けても変わらぬ姿勢は「現場へ行って実態を知ること」。県議時代には特別支援学校のスクールバスに乗り、通学を体験。子どもたちの負担を減らすため、議会で、バスの長時間乗車の改善を訴えた。

 東海村に立地する日本原子力発電東海第二原発の再稼働に対し、老朽化の面などから反対する。

 「四十年議員をやってきて病気をしたことがない」と胸を張る。食生活を重視し、一日三十品目摂取することが目標。趣味は、早朝の偕楽園公園のウオーキングや山登り。市内で夫と二人暮らしで、福島県須賀川市出身。

主な政党の公約

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