神奈川
2017年9月27日
記者会見する(左から)市川、勝又、太の3氏=県庁で |
衆院の解散直前、県内で民進、自民両党から離党者が続出し、関係者は対応に追われている。民進県連幹部は「神奈川は希望の党の草刈り場になっている」と嘆く。自民は離党した福田峰之氏を「恩知らずだ」(横浜市議)と批判しつつ、二十六日に後任の候補者を決定。影響を最小限に抑えようとしている。 (志村彰太)
「民進には有権者の根強い不信感がある」。同日、離党届を出した民進の勝又恒一郎氏(3区)は県庁で記者会見し、こう語った。同じく離党届を出した元県議の市川佳子(よしこ)氏は、共産党の畑野君枝衆院議員も立候補する10区で出馬予定。畑野氏への候補者一本化を求める声が上がっており、「非共産で自民と対峙(たいじ)する私の居場所は民進にはないと判断した」と主張した。
太栄志(ふとりひでし)氏(13区)も離党届を提出。民進を除名後、希望の党に入った長島昭久衆院議員(比例東京)の公設秘書の経験があり「長島さんとは、小さくてもいいからまとまる政党をつくりたいとずっと、話していた。今がそのタイミングだ」。
民進は対応が後手に回る。除名処分になった後藤祐一氏(16区)が十一日に県連代表を辞任したのに対し、後任が本村賢太郎衆院議員に決まったのは二十三日。五人の離党者に対抗馬の擁立を目指しているものの、一部の選挙区を除いて調整は難航している。
自民は8区で立候補予定だった福田峰之氏が二十五日に離党。福田氏は比例復活当選が続き、先月内閣府副大臣に就いたのは「選挙で勝つため肩書を用意された」(県連関係者)といわれていた。党関係者は「自民の看板で当選しているのに」と憤る。県連は二十六日、8区に元衆院議員の三谷英弘氏の擁立を決めた。
余波は県議会にも及んでいる。市川氏のほか、民進から衆院選に出馬予定の早稲田夕季氏(4区)も県議を辞職。欠員二になった。