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埼玉

希望、県内13人公認 民進から11人 枝野さんに「刺客」

2017年10月4日

新党結成を表明した翌朝、地元で街頭演説する枝野幸男さん=JR大宮駅前で

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 希望の党の第一次公認が三日、発表された。県内では十五選挙区のうち十三区で候補者が決まり、民進党の候補者の大半が公認を得た。一方、元官房長官の枝野幸男さん(5区)が正式結成した「立憲民主党」への合流を決めた民進党候補者も。公示が目前に迫る中、ようやく選挙戦の構図が固まってきた。 (衆院選取材班)

 県内では、九月一日にあった民進党代表選時点の同党候補者十四人のうち、十一人が希望の党の公認を得た。この間、鈴木義弘さん(14区)や杉村慎治さん(9区)がいち早く離党の意思を示すなどの動きはあったが、結果的に多くが希望の党の「仲間」として戦うことになる。

 4区の吉田芳朝さんは「いよいよスタートラインにつけた」。12区の森田俊和さんは「民主党政権の挫折は有権者に深刻なトラウマを残した。現実的な政権交代を目指したい」と新たな看板での戦いを歓迎する。

 13区で出馬を準備していた三角創太さんは、11区で公認を得た。13区は、別の候補が希望からの出馬を目指していることが影響したとみられる。大島敦さん(6区)は幹事長としての党務のためにまだ離党しておらず、一次公認には入っていない。

 希望の党の公認が発表される一時間前、3区の山川百合子さんは立憲民主党からの出馬を表明。「全員が希望に入るという合意が崩れた。私の信念を貫けるか強い疑問を抱いた」と理由を語った。

 共産党は枝野さんが出馬する5区で候補者を取り下げると発表。山川さんの3区でも候補者調整を検討し、連携を進めている。

 そんな二人の選挙区に、希望は「刺客」を送り込む。3区には主婦三輪麻美さん、5区には弁護士の高木秀文さんを擁立。高木さんは「相手は横綱で自分は新弟子。厳しい戦いだが、改革をしてしがらみをリセットしようというところを有権者に分かってもらいたい」と話す。

 二つの新勢力の挑戦を受ける立場の自民党の鈴木聖二県連幹事長は「双方が自分たちの正当性を主張する戦いになってしまうのでは」と冷ややかに語り、「われわれはぶれずに選挙の王道をやっていく」。東京都や大阪府で希望と候補者調整する日本維新の会も「埼玉ではガチンコ勝負」としている。

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