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埼玉

有権者に聞く

2017年10月11日

 突然の解散、相次ぐ新党の立ち上げ。慌ただしい雰囲気の中、衆院選は公示日を迎えた。県内の有権者は22日の投票日に向け、どんな思いを一票に託すのか聞いた。

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 行田市で日本料理店を経営する男性(64)は「解散には腹が立ったが、選挙が始まった以上、国の将来をよく考えて投票したい」と気持ちを切り替え、「経済や財政再建策を重視して選びたい」。

 入間市の会社員の男性(52)も「加計・森友疑惑の説明責任を果たさないまま解散を強行した首相を許すことはできない。それ以外の選択肢の中で政策を吟味して大義のある一票を投じたい」との姿勢をみせた。

 白岡市の無職男性(71)は国会議員のスキャンダルが相次いでいることを踏まえ「学業優秀でも世間を知らない人が多い。たたき上げで苦労した候補がいれば、そちらがいい」と述べた。

 東松山市の団体職員男性(57)は「与党に五年間のおごりや緩みが出て情報公開も不十分になっている。国会には二大政党制の緊張感が必要だ」と指摘しつつも「野党が分裂してしまい急な解散ということもあり、政策の詰めがあいまいになっている」と残念がった。

 所沢市のパートの女性(38)は「疑問に思っている正規・非正規雇用者の賃金格差を解消してくれるような政策を支持したい」と言う。「不公平感が消え、経済的な不安が少なくなれば、世の中への不満も減るのでは」と期待を込めた。

 深谷市の農業の女性(67)は「いつも支持している候補者がいるので、選挙に行く。関心があるのは教育の無償化。今は高齢者ばかりに手厚くて、子育て世代は大変だろうなと感じる」とおもんぱかった。

 秩父市の男子大学生(21)は「若者が政治に興味を持てるようにSNSの活用をしたらいい」と提案。「若い人が将来に希望を持てる世の中にしてほしい」と注文。「大手旅行会社に就職が決まった。外国人を国内に受け入れるインバウンド政策を積極的に進めてほしい」と要望した。

 春日部市の主婦(74)は「戦争は反対。孫たちを戦場に行かせるのは嫌。憲法九条を守る候補に投票する」と語った。

 ふじみ野市の写真館経営女性(76)は憲法改正について「おじが自衛隊にいたので自衛隊を憲法に明記してほしい。今の世界情勢に対応できないなら、できるように改正するべきだ」と力を込めた。

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