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埼玉

あす投開票 鍵握る投票率 天気が懸念

2017年10月21日

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 衆院選は二十二日、投開票される。県内十五選挙区の五十四人の候補者たちは、各地を駆け回って最後の訴えを続けている。勝敗の鍵を握るのが、前回の二〇一四年は戦後最低の51・97%だった投票率。投開票日は雨の予報で、天候に左右されやすい無党派層の票を当て込む陣営は気をもんでいる。 (井上峻輔、牧野新)

 小選挙区候補の政党別内訳は希望十五、自民十四、共産十二、維新五、立憲民主二、社民一、幸福実現一、無所属四。すべての選挙区で「自民」「希望」「共産、立憲民主、社民」の三極の争いが軸になる。

 前回は十二選挙区で勝った自民が議席を守れるか、希望と立憲民主の二つの新党がどれだけ支持を集めるかが焦点。小選挙区で候補を擁立しなかった公明を含めて、各党は比例票の上積みにも力を入れている。

 選挙戦が終盤を迎える中、各陣営が気にするのが投票率だ。

 県選挙管理委員会によると、県内の期日前投票者数は公示翌日からの五日間で十九万四千人。前回同期の一・五四倍に増えた。二十日に大宮区役所で投票した高校三年生の三谷和可奈さん(18)は「投票権を持つ友達と各党の公約について話す機会も多く、同年代でも選挙への関心は高い」と語る。

 ただ、期日前投票を利用する有権者の割合は年々増えていて、最終的な投票率が上がるとは限らない。「公示前より有権者の関心は下がった」(野党陣営)という声も聞こえる。

 さらに投票率は当日の天候に大きく左右される。熊谷地方気象台によると、二十二日は台風が近づく影響で、県内全域で一日中雨になるという。

 希望前職の陣営関係者は「固定票では自公に勝てない。無党派層の票を得るためには投票率が上がってほしいのに大雨だと心配」と不安をこぼす。支持者が投票に行かない事態を避けたいのは自民も同じで、前職陣営は二十日の演説会場で「晴れている間に期日前投票に行ってください」と呼び掛けた。

主な政党の公約

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