埼玉
2017年10月22日
選挙演説に耳を傾ける有権者たち=JR吉川駅前で |
衆院選の選挙戦最終日となった二十一日、候補者は雨に打たれながら、駅前などで最後の訴えを続けた。県内では全十五選挙区に五十四人が立候補している。十二日間の戦いが終わり、二十二日に有権者の審判が下される。 (井上峻輔、牧野新)
朝の県東部の駅前。野党新人は「私はしがらみのない唯一の候補者。新しい政治を進める」と訴え。隣に立つのは注目を浴びる党首。通り掛かりの人々は次々にカメラやスマホを向けた。
正午前にさいたま市内の駅前に雨がっぱ姿で現れたのは野党前職。「一人一人が大事にされる市民政治の実現を目指しましょう」との声に、小さな子連れの母親が足を止め、じっと耳を傾けていた。
昼すぎのさいたま市浦和区役所では、期日前投票をする人で長蛇の列ができていた。県選管によると、二十日までの期日前投票者数は前回同期の一・六倍の七十六万四千人。この日は投票日に悪天候が予想されることも影響して、多くの人が訪れたようだ。
夕方になると、候補者の演説にはさらに熱が入る。JR大宮駅前では与党前職が、ずらりと並んだ支持者を前に「実績を見てほしい。小選挙区で国会に送ってください」とかすれた声を響かせた。
野党前職が地元で最後の訴えをしたのは午後七時半。大宮駅前で「初心を貫きながら新しい旗をかかげて前へとすすんでいく」と訴え、ロータリーの周囲を埋め尽くした人々の歓声に手を上げて応えた。