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きょう投開票 センキョ割で楽しく一票 シモキタ、29店舗盛り上げ

2017年10月22日

「選挙に関心を持って」と呼び掛ける八幡郁江さん(左)ら全国センキョ割実施委員会の学生。手にしたオレンジ色のポスターがセンキョ割の目印だ=世田谷区で

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 投票すれば店舗で割引してもらえる「センキョ割」が、二十二日に投開票される衆院選でも盛んだ。世田谷区の下北沢地区では都内最大級の二十九店舗が参加する。シモキタのセンキョ割を巡ってみた。 (増井のぞみ)

 熱々の鶏唐揚げ九個盛り(千二百八十円分)が、二人以上で来店して投票を証明すれば無料、という居酒屋があった。「七月の都議選で四人以上に限定したら反響がなくて。今度は来すぎたらどうしようかな」。店主の高木秀人さん(38)が冗談っぽく話した。

 甘い香りを漂わせるドーナツ店は、豆乳入り(百八十円)を半額にする。店長の伊藤静子さん(70)は「一人でも多く投票してほしい。ドーナツの輪のように、お客さんとご縁もあれば」とほほ笑む。

 ライブバーも参加店だ。一杯目のドリンク(五百円〜)が百円引き。お客さんの主婦佐軒(さのき)昌子さん(59)は「期日前投票したけど、センキョ割を知らなかった」と残念がった。

 一九六五年製で百二十万円するギターも含め、十八〜二十九歳限定で全商品を5%引きする楽器店もあった。店主の武市達也さん(48)は「投票しないと、政策に意見が反映されない。大学の奨学金返済など苦境の若者こそ一票を投じてほしい」と熱く語った。

 都選挙管理委員会によると、過去三回の衆院選の年代別推定投票率は二十一〜二十四歳が全年代で最低。

 シモキタに事務所を置く「全国センキョ割実施委員会」の八幡郁江さん(24)=慶応大大学院二年=は「堅苦しい選挙を楽しい雰囲気にしたいんです」と話す。

<センキョ割> PR会社ワカゾウ(世田谷区)が2012年に企画。学生らによる全国センキョ割実施委員会がホームページやチラシを作る。自治体発行の投票済証明書や、投票所の看板の前で撮影した自分の写真を提示すると、参加店で割引や特典を受けられる。衆院選では10月22日〜11月5日、全国の飲食店を中心に約500店舗が参加する。都内は下北沢、下高井戸、渋谷、池袋、御茶ノ水、浅草、町田地区などで約100店。詳細はホームページまたはワカゾウ=電080(5025)4596=へ。

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