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栃木

候補者は主張する 4区

2017年10月14日

(届け出順)

佐藤勉(さとう・つとむ)さん(65)自前<7>=公

 国の将来不安を払拭

 選挙区内の首長や議員が勢ぞろいする中、国と地域のパイプ役になって地元に貢献してきた姿勢を一貫して強調した。「二十一年間、支えてもらった。走りっぱなしで来たが、皆さんのためにさらに働かなければいけない気持ちが深まっている」

 今回の選挙の位置付けを語り始めると、安倍晋三首相の解散判断に批判があることを知ってか「大変不安だった」と言及。だが、支持者と話を重ねる中で有権者の期待が見えてきたという。「日本がどうなるか不安があると思うが、それを払拭(ふっしょく)していくのが今回の選挙だ」と言い切る。

 北朝鮮情勢への対応や安倍政権の経済再生の取り組みを地方に波及させる政策などが訴えの中心だ。道路など地元のインフラ整備の仕事を地道に行ってきた自身の歩みに触れると、「政治家の醍醐味(だいごみ)を味わわせてもらった」と感謝の言葉を述べる。

 一方で、ベテラン政治家らしく「今の私は役所ににらみが利く」と断言。地域の要望を引き続き通していくと約束して手腕をPRすると、「やっと皆さんの前で日本を語れる政治家になった。最後まで協力を願いたい」と呼び掛けた。

 ▽座右の銘 一期一会

 ▽趣味・特技 ゴルフ

山崎寿彦(やまざき・としひこ)さん(64)共新

 民主主義を取り戻す

 「党利党略の追い込まれ解散だ。安倍内閣を退陣に追い込む絶好のチャンスがやってきた」。街頭演説の冒頭から安倍政権への批判のボルテージを上げる。森友・加計学園の問題に触れて「疑惑にふたをした」と強調し、「今回は日本の民主主義を取り戻す選挙にしよう」と呼び掛けた。

 争点の一つに緊迫する北朝鮮情勢を挙げ、朝鮮半島で北朝鮮と米国の間に有事が起きれば日本が巻き込まれる可能性を指摘。「憲法九条を持つ日本政府こそが米朝の間に入って直接対話を求めるべきだ」と主張する。

 その憲法九条の見直しを安倍晋三首相が打ち出していることには「最も危険な企てだ」と批判。現行の一項、二項を維持して自衛隊の存在を明記する安倍首相の具体的な提案にも触れ、「これでは『戦力不保持』の二項は死文化する。海外で自由に武力行使ができてしまう」と危機感を述べる。

 暮らしの面では消費税10%の増税に反対し、収益が好調な大企業と富裕層に応分の負担を求める税制改正にも言及。社会保障と子育て優先で税金の使い方を変えると主張し、「国民が主人公の政治を実現していく」と力強く訴える。

 ▽座右の銘 知は力・継続は力

 ▽趣味・特技 映画鑑賞、読書

藤岡隆雄(ふじおか・たかお)さん(40)希新

 未来をつくる選択を

 集まった支持者に感謝の言葉を述べると、安倍晋三首相の解散判断への批判から切り出す。「大義なし」「疑惑隠し」といった言葉を一気に並べながら、「こんな解散なら政治を正していくしかない。私たちの未来をつくる政権選択の選挙にしよう」と呼び掛ける。

 三度目の挑戦。全て政党が変わっていることには「安倍政権を止めるため、結集して戦いたい思いで希望の党から立候補した」と事情を説明。前回選挙後も地元愛を持って地道に活動を続けてきたことを強調し、「どんなことを言われても4区から挑戦することにした」と決意を語る。

 政策面では元金融庁職員らしく、国の赤字財政の問題や安倍政権の経済政策「アベノミクス」からの転換を強調。将来不安が大きいため、企業の内部留保ばかりが膨らんで景気回復が遅れていると指摘し、「将来不安を解消することが政治の役割だ」と訴える。

 医療や介護、年金を守るため、お年寄りを支える側の若者に光を当てる政策にも力を入れると約束。「今回は相手候補の批判は一切しない。建設的な提案で地元や日本をどう伸ばせるか正々堂々と戦っていく」と宣言して締めくくった。

 ▽座右の銘 志に生きる

 ▽趣味・特技 スイーツ探索、温泉巡り

主な政党の公約

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