民進党が希望の党に事実上合流する方針を決めたことを受け、衆院選で民進党との連携を模索してきた野党三党の対応は分かれている。自由党は民進・希望に同調する構えだが、共産、社民両党は距離を置く。特に共産は、希望の公認を受けた民進党議員の小選挙区には原則、独自候補を擁立する方針を表明した。

　共産、社民両党は二十八日、幹部が会い、できる限り多くの小選挙区で候補者を一本化していく方針で合意した。

　共産党の志位和夫委員長は党会合で「この二年の野党共闘の歩みは必ず生きる」と強調。希望の党は「共闘の対象にはならない」と明言した。社民党の又市征治幹事長は記者会見で「改憲に向かう保守二大政党になりかねない」と、合流の動きに懸念を示した。

　一方、自由党の小沢一郎共同代表は「政権交代の実現には野党が一つになって戦わなければならない。私たちもその方向で一両日中に決着を付けたい」と国会内で記者団に語った。