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枝野氏、新党結成へ 赤松氏ら参加見通し

2017年10月2日

枝野幸男氏

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 民進党の枝野幸男代表代行は二日、新党を一両日中にも結成する方針を固め、支持団体の連合に伝えた。赤松広隆元衆院副議長らリベラル系前職が参加する見通しだ。関係者によると、党名として「民主党」や「立憲民主党」が候補に挙がっている。新党は、希望の党が「排除」するとした民進党リベラル勢力の「受け皿」となる。二十二日投開票の衆院選は、自民、公明の与党▽希望の党と日本維新の会▽枝野新党と共産、社民両党−の三極構図が強まった。

 枝野氏は二日午前、東京都内の連合本部を訪れ、神津里季生(こうづりきお)会長と会談した。枝野氏は会談後、記者団に「現在の政治状況を具体的に(神津氏に)説明した。私の考え、方向性を話した」と明らかにした。

 連合は同日の常任役員会で、今回の衆院選で特定の政党を支持せず、民進党出身の候補者を個別に支援する方針を決めた。

 これに関連し、衆院愛知5区に出馬する赤松氏は名古屋市で記者団に「リベラル(勢力)を代表する政党はつくるべきだ」と語り、新党代表に枝野氏が就くとの見通しを示した。同3区の近藤昭一副代表は、新党は「重要な選択肢」と記者団に話した。

 民進党公認で出馬を準備していた東京2、8、10、13区の新人四人は都内で合同記者会見し、希望の党に公認申請せず、枝野新党に合流する意向を表明した。

 また、千葉4区に出馬する野田佳彦前首相は衆院選を「無所属で戦いたい」と県庁で記者団に明言した。

 枝野新党は安倍政権との対決姿勢を明確にし、集団的自衛権の行使を容認した安全保障関連法の白紙化を訴える。安倍政権下の改憲にも反対姿勢を打ち出す見通しだ。自己責任型の社会から「支え合いの社会」の実現を目指す。共産、社民両党とは小選挙区での候補者競合を避け、協力する。

 一方、希望の党は、二日にも予定していた民進党出身者を含む第一次公認の発表を三日以降に先送りした。希望の党の若狭勝前衆院議員と民進党の玄葉光一郎総合選挙対策本部長代行が二日午前、候補者擁立に向け国会内で協議したが、調整は難航した。

 希望の党は、民進党出身者に関し、改憲や安保法を容認しない場合には公認しない方針を明示。合流を望む民進党前職らに二日午後までに意思表明するよう連絡している。

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