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山尾氏、豊田氏 信頼回復へおわび行脚

2017年10月3日

街頭演説で女性と握手する山尾志桜里氏=1日、愛知県豊明市で

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 スキャンダルや不祥事を週刊誌に報じられ、所属政党を追われた前衆院議員が選挙に向け、地元でのおわび行脚を続けている。「脇が甘い」「政治家の資質に欠ける」。有権者や支援者からは厳しい批判が飛ぶ。それでも失われた信頼の回復を目指して街頭に立つ。

 「注意深く行動すべき立場なのに、できなかった。政治家として未熟だった」。一日夜、愛知県瀬戸市で百人以上が参加して開かれた支援者集会。既婚男性との交際疑惑が報じられ民進党を離党し、愛知7区から無所属での立候補を予定する山尾志桜里(しおり)氏(43)は、神妙な表情で反省の弁を口にした。

 ただ、「やましいことは一切無い」と疑惑を否定し「事実じゃないのに、党を離れるなんて思いもよらなかった」と述べた。地元では、待機児童問題を国会で取り上げるなど、子育て支援に力を注いできた実績も強調している。

 だが、厳しい見方をする支援者も。後援会のある関係者は「脇が甘く、注意力が散漫だったとしか言いようがない。もっとしっかりしないと」と苦言を呈した。

 民進党時代は政調会長を務めるなど、若手のエース格として存在感を発揮した山尾氏。スキャンダルに加え、政党の看板を失った厳しい環境の中で選挙戦に向かう。「女性が本当に暮らしやすい社会をつくるため、これまで以上に頑張ります」と街頭で切々と訴えると、「応援しているよ」と声を掛ける人もいた。

埼玉県志木市でビラを配る豊田真由子氏=2日

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 「恥を忍んでおわびに参りました」。秘書だった男性への暴言や暴行を報じられ、自民党を離党した豊田真由子氏(42)。街頭では何度も頭を下げるなど、ひたすら謝罪する姿勢を示している。

 「心から反省し、全力を尽くします」と記したビラは、受け取らない人が多く、遠巻きに様子をうかがう有権者は冷たい視線を投げ掛ける。若者の求めに応じて一緒に写真に納まる一方で、「お怒りをもって通り過ぎる方もいる」と豊田氏。

 失墜した信頼を取り戻そうと、日中は支えてもらった人たちへのあいさつ回りを欠かさないという。ある支援者は「反応を確かめているのだろう」と語った。

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