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立憲民主に対抗馬 希望の党1次公認

2017年10月4日

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 希望の党が三日発表した一次公認のリストから、自民党や立憲民主党へのスタンス、そして選挙戦略を知ることができる。安倍晋三首相やその側近の選挙区に意図的に対抗馬を擁立することで、対決姿勢を鮮明にした。安倍政権打倒を目指すなら、野党どうしの競合を避ける必要があるが、民進党から希望に合流しない立憲民主党にも対抗馬をぶつけた。一方、希望への参加を見送り無所属で立候補する野田佳彦元首相らには現時点で対立候補を立てなかった。 (木谷孝洋、吉田健一)

 希望が一次公認したのは小選挙区(定数二八九)に百九十一人。全体の65%程度しかないが、枝野幸男元官房長官が結成した立憲民主党に対しては枝野氏をはじめ、長妻昭元厚生労働相、赤松広隆元衆院副議長らの選挙区に候補者を擁立した。

 立憲民主の関係者によると、希望側は民進党から立憲民主への参加者を切り崩すため「無所属での立候補なら対抗馬を立てない」と圧力をかけていたという。実際、無所属での立候補者には一次公認で対立候補を立てていない。

 自民党では、首相が地盤とする山口4区に新人の元会社員の男性、菅義偉(すがよしひで)官房長官の神奈川2区には新人の会社役員女性を擁立する。首相の盟友の甘利明元経済再生相、側近の萩生田光一・自民党幹事長代行、下村博文・元文部科学相の選挙区にも新人をぶつけた。

 同じ日本新党出身で小池百合子東京都知事に近いとされる鴨下一郎自民党都連会長の選挙区には一次公認で候補者を立てなかった。

 都政で小池氏を支持してきた公明党が候補者を出す全九選挙区には、対抗馬を立てない方針で、若狭勝前衆院議員は記者会見で「候補者を立てる可能性は少ない」と語った。東京と大阪での候補者すみ分けに合意した日本維新の会の地元大阪でも候補擁立を見送る。

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