民進党の前原誠司代表は五日、所属参院議員に対し、衆院選に立憲民主党公認などで立候補する民進党系候補の応援を認めると伝えた。民進党の小川敏夫参院議員会長が明らかにした。小池百合子東京都知事が代表を務める希望の党を全面支援する当初方針を変更したことになる。民進党の福山哲郎参院議員は同日、離党届を提出。立憲民主党への参加と幹事長就任が決まった。民進党参院議員の流動化が加速した。　（我那覇圭、山口哲人）

　小川氏は本紙の取材に「前原氏から『希望を応援するのが原則だが、無所属や立憲民主党の候補者もかつての仲間だから応援を容認する』と連絡があった」と語った。

　参院民進党では、衆院選の同党候補者のうち一定数が希望に公認されなかったことに「希望だけを応援するわけにはいかない」と不満が出ていた。

　福山氏は民進党に離党届を提出後、立憲民主党の枝野幸男代表と国会内で会い、幹事長就任を要請され受諾した。

　前原氏が希望への合流方針を示して以降、民進党参院議員の離党表明は初めて。

　福山氏は、集団的自衛権行使容認を柱とする安全保障関連法に反対しており、記者団に「安保法制賛成を入党条件に付ける希望の党に行くことはできない」と説明。「現実的な安保政策を立憲民主党の中で議論していきたい」と話した。