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9条に自衛隊 小池氏「大いに疑問」

2017年10月9日

 希望の党の小池百合子代表は八日の党首討論会で、憲法九条に自衛隊の存在を明記するとした安倍晋三首相の提案について「大いに疑問がある」と述べた。自衛隊だけを憲法に明記すれば「防衛省と自衛隊の関係が逆転してしまうのではないか」と文民統制への影響を指摘した。改憲論議の必要性は否定しなかった。

 公明党の山口那津男代表も「成熟した国民の理解の下で発議や国民投票を迎えるべきだ。今はそこまで至っていない」と語った。日本維新の会の松井一郎代表は改憲論議に前向きな姿勢は示す一方、項目としては教育無償化のみを挙げた。

 首相は自衛隊の明記など四項目の改憲を自民党公約に掲げたことを説明。衆参両院の憲法審査会で「議論が建設的に活発化する必要がある」と九条改憲に意欲をにじませたが、協力を期待する主要政党から前向きな発言はなかった。

 安全保障関連法で可能となった集団的自衛権行使を違憲だと主張する共産、立憲民主、社民の三党はいずれも、自衛隊明記に反対の立場を鮮明にした。日本のこころは、首相提案に賛同を表明した。 (生島章弘)

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