大型商業施設の広場で行った県議選の啓発イベント。投票用紙を数える機械が家族連れに人気だった=千葉市美浜区のイオンモール幕張新都心で
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県議選の投開票に向けて、県や市町村の選管が投票率のアップに懸命だ。前回は過去最低の37・01%と、同日実施された四十一道府県議選の中で最も低かった。都市部の家族連れや、県議選で初めて投票する十八、十九歳ら若年層の対策に力を入れる。
三月二十三日の土曜日。県選管は大型商業施設のイオンモール幕張新都心(千葉市美浜区)の広場でイベントを開いた。ターゲットは買い物に訪れた家族連れ。県内観光スポットに一票を投じてもらう模擬投票やクイズ大会、投票用紙を高速で数える機械を通して選挙について知ってもらう初めての企画だ。
前回まではJR千葉駅近くで、大道芸人を招くなどの活動が中心だった。今回も予算は三千万円ほどでさほど変わらないが、担当者は「過去にやったことのない体験型のイベントで、未来の有権者とその親に選挙への関心を高めてもらいたい」と狙いを語る。
県議選の投票率は平成に入った一九九一年以降、50%を下回り40%台で推移し、前回は初めて30%台に。市町村別では野田市が28・85%、浦安市が31・76%、市川市が32・98%など、都市部で県政への関心の薄さが目立った。
投票率を引き上げようと、県選管は「有権者になる前や最初の教育をしっかりやりたい」と十八、十九歳ら若年層対策も強化する。
前回選で投票した二十代が「なんと五人に一人!」と書かれたクリアファイルを作ったほか、昨年十一月から高校十校に出前授業をして選挙制度を説明。FMラジオやファミリーレストランのレジ画面で投票日などを知ってもらう。
ユーチューブを使った動画広告も初の試みで流している。若い男女がヒップホップ調の曲で踊りながら、「あなたの一票っ(一票っ、一票っ)、大事な一票っ(一票っ、一票っ)…」と軽快に呼びかける。 (村上豊)
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