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身近な問題、思い訴え 4市長選に9人、16市議選503人

拳を突き上げ「ガンバロー」を繰り返し、気勢を上げる支持者ら=佐倉市で

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 統一地方選の後半戦となる佐倉、習志野、流山、白井の四市長選と十六市議選が十四日、告示された。佐倉市長選は現新四人が立候補する激戦となり、習志野、流山の両市長選は現新一騎打ちの構図。白井市長選は無投票で、無所属新人の元市総務部長が初当選した。船橋や市川などの十六市議選(総定数四〇九)には計五百三人が出馬。いずれも選挙戦になった。曇り空の中、各候補は駅前や商業施設に繰り出し、それぞれの思いを市民に訴えた。投票は二十一日に行われ、即日開票される。 (村上豊)

 市議選が行われるのは、銚子、市川、船橋、館山、木更津、成田、佐倉、習志野、勝浦、流山、鎌ケ谷、浦安、印西、白井、富里、山武の計十六市。条例改正により定数は、四年前の前回と比べて山武で二、銚子と勝浦は各一、それぞれ削減された。

 佐倉、習志野、流山の三市は市長選と市議選のダブル選挙となる。市議選の立候補届け出は船橋市(定数五〇)で六十人、市川市(同四二)で五十六人が、佐倉市(同二八)で四十二人と、いずれも定数より十人以上多く、激戦となった。

 一方で、勝浦市(定数一五)、流山市(同二八)、印西市(同二二)、白井市(同二一)、富里市(同一八)は、いずれも定数を二人上回る少数での選挙戦になった。

 市議選立候補者の合計は、前回二〇一五年統一選の五百三十一人と比べて二十八人少なかった。

◆白井市長選 笠井さん無投票初当選「子育て、教育を重視」

無投票で初当選し、喜びの万歳をする笠井さん=14日、白井市で

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 白井市長選は、無所属新人で元市総務部長の笠井喜久雄さん(59)のほかに立候補の届け出がなく、無投票で笠井さんが初当選した。今期限りで引退する伊沢史夫市長(二期)の後継として出馬した笠井さんは、支持者や伊沢市長らを前に「市民一人一人の声を聞き、ていねいに施策を進める」と抱負を語った。

 市の現状について、笠井さんは「千葉ニュータウンとともに発展してきたが、少子高齢化、施設の老朽化など、かつてない課題に直面している」と指摘。その上で「人的資源面などで発展の余地はあり、市民と一緒に考えていきたい。子育て、教育を特に重視する」と強調した。

 笠井さんは大学卒業後の一九八二年、当時の白井町役場に就職し、生涯学習課長などを務めた。 (堀場達)

笠井喜久雄(かさいきくお) 59 無新<1>

(元)市総務部長・生涯学習課長▽中大

◆佐倉市長選 現新4人の激戦

 佐倉市長選は、新人で元市議の望月圧子さん(54)、新人で元県議の西田三十五さん(54)、新人で弁護士の清田乃り子さん(66)、四選を目指す現職の蕨和雄さん(69)=自民推薦=の四人による舌戦が始まった。

 望月さんは染井野のショッピングセンター近くで、「今必要なのは、市民が幸せに暮らしていける調和した市政。地域包括支援センターの充実、日本一おいしい学校給食を目指す」と演説した。

 西田さんは生谷の事務所での出陣式で、道路整備の遅れを現市政の問題点に挙げ「私は頭を下げて予算を取ってくる。市民と市議、市職員が力を合わせて、佐倉を笑顔と元気にしたい」と声を張り上げた。

 清田さんは京成臼井駅前で第一声。「佐倉市を民意が通る街にする分かれ目の選挙。税金はあくまでも市民の福祉や暮らし優先で使い、現場主義で市民との対話による市政を目指す」と主張した。

 蕨さんは先崎の事務所での出陣式で、三期十二年の実績と最先端企業誘致などの政策を説明し「負の遺産が一掃された現在、将来に向けて安心安全で希望を持てる街づくりを必ず実現させる」と訴えた。 (小沢伸介)

◆流山市長選に2人届け出 安心なまちへ舌戦

 流山市長選は、五選を目指す現職の井崎義治さん(65)と、新人で元市議の徳増記代子さん(66)のいずれも無所属の二人が立候補、現新の一騎打ちになった。井崎さんを自民、公明の地元支部が支持し、徳増さんを共産が推薦する。

 井崎さんは選挙事務所で第一声。「若返りながら発展している市の流れを加速させるため、改革、改善、刷新の戦いに取り組む。人口の減らない、安心して住み続けられる街づくりを実現する」と主張した。

 徳増さんは流山おおたかの森駅などで演説。「返済不要の奨学金制度の創設、救急医療の拡充、介護と医療の連携強化のため、税金の使い方を見直す。誰一人取り残さない市政を実現する」と訴えた。 (林容史)

◆習志野市長選 現新一騎打ち「持続可能」行方は

 習志野市長選は、いずれも無所属で三選を目指す現職の宮本泰介さん(46)=自民、公明推薦=と、新人の元市議である垣内常子さん(61)が名乗りを上げた。

 宮本さんは立候補の届け出直後に、京成大久保駅近くで出陣式をし、市議選候補十数人の応援へ。垣内さんは自ら届け出た後、自転車で回りながら市役所や同駅周辺で、選挙ポスターを張るなどした。

 宮本さんは出陣式で「持続可能な文教住宅都市を築く」と力を込めた。市民の健康、安全安心、学び・子育てといった施策を挙げ「みんながやさしさでつながる街に向かって、全力で突き進む」と決意表明。

 垣内さんも同駅近くで第一声を放ち「現市政は市有施設を次々と売却しており、これでは持続可能にならず、不動産行政」と批判。消費税10%反対や憲法九条の堅持、人権を大切にする街づくりなどを説いた。

 (保母哲)

 

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