流山市長選は、いずれも無所属で、5選を目指す現職の井崎義治さん(65)と新人で元市議の徳増記代子さん(66)の一騎打ちになった。2人の横顔を紹介する。 (林容史)
(届け出順)
◆渡米後、人種差別に反対
井崎義治(いざき・よしはる)さん 65 無現<4>=自
大学院で渡米し、ヒューストンで働いた八〇年代。南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)政策に反対し、車に「ストップ アパルトヘイト」のステッカーを張って走っていると「国へ帰れ」と警告された。不条理な人種差別も「楽天的で前向きになれた」と米国暮らしを糧にする。
つくばエクスプレス効果で、市は五年連続で人口増加率県内トップを走る。「選ばれ続けるまちづくりを」と責任を口にする。
多選批判も付きまとうが「改善、改革の意欲があれば問題はない」と意に介さない。座右の銘は「目標と意志さえあれば不可能は(ほとんど)ない」。夜な夜な筋トレに励み激務に備える。
◆困ったときのトクちゃん
徳増記代子(とくます・きよこ)さん 66 無新=共
「冬のぴりっとした空気が好き」。北海道北見生まれ。寒さにはめっぽう強い。結婚後、子育てとパートに奮闘し、「弱い者の味方」と二十八歳で共産党に入党した。
「誰一人、取り残さない」が政治信条。市議時代は定期的に市民から相談を受け付け、粘り強く解決法を探ってアドバイスしてきた。「明けない夜はない」と自ら言い聞かせている。
今回「無投票なら現市政を認めることになってしまう」と、意を決して市長選に名乗りを上げた。
カラオケの十八番は「天城越え」。何があってもあきらめず明るく笑う姿に、周囲は親しみを込めて「困ったときのトクちゃん」と呼ぶ。
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