千葉市稲毛区選挙管理委員会は十九日、七日投開票の市議選の稲毛区選挙区(定数八)の開票作業で、投票者数と投票総数の帳尻を合わせるため、無効票を八票少なく発表していたと明らかにした。
市選管は稲毛区選管との連絡ミスで、市議選の開票結果を約一時間二十分遅れで市のホームページに公表するミスを明らかにしたばかりだった。
区選管によると、開票作業中に投票総数が投票者数より多いと気付き、職員が数え直しをしたところ、票を二重計上したり、候補者の得票を多く集計したりしていたことが分かった。再集計した後、集計の責任者の男性主査は投票総数を八票減らす必要があると思い込み、無効票を不正に公表したという。
市の聞き取りに主査は「数字を合わせないといけないと思い、混乱していた」などと述べたという。
宮尾孝区長は十九日、「有権者の信頼を損ねるあってはならない行為で、申し訳なく思っております」と謝罪。刑事告発については、市の顧問弁護士に相談してから判断するという。
十日に外部から「投票総数が多く、内部で操作したのではないか」との指摘を受け、今回の不正が発覚した。 (黒籔香織)
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